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第一部 出版の塔

その2 翻訳出版件数の多い国と地域

2位 台湾

台湾 台湾で日本の児童文学が翻訳されるようになったのは1960年代で、1970年代の半ば頃から徐々に増え、1980年代後半に入ってから急増した。初期に翻訳された作品には、『宿題ひきうけ株式会社』(No.41)や『くまの子ウーフ』(No.144)、『片耳の大シカ』(No.42)などがある。この頃の作品は翻訳点数は少ないものの、改版や重版を重ね、今も読み継がれている作品が多い。

一方、日本の絵本が初めて台湾に登場したのは1982年で、福音館書店の月刊絵本『こどものとも』から翻訳された創作絵本が出版された。『こどものとも』から生まれた『まあちゃんのながいかみ』(No.43)は話題性があり、今でも人気がある。絵本が作られるようになった背景には、カラー印刷技術の向上や経済的成長がある。日本の絵本の影響は台湾における絵本の呼び名にまで及んでいる。1980年以前は「圖畫書」が使われていたが、1980年以降、日本語の「えほん」の漢字表記である「繪本」を一般用語として使うようになった。台湾では、「こねこちゃんえほん」シリーズ(No.44)などのかわいらしく、温かい雰囲気を持つ絵本が好まれている。

1980年代には、成長物語やメルヘン童話、ナンセンス、ノンフィクションなど、様々なジャンルの日本の児童文学が翻訳された。

ところが、1992年に著作権法に係わる大きな動きがあった。それまで版権なしで日本の児童文学を出版してきた多くの出版者は打撃を受け、高額な著作権料を支払うことに難色を示した。1992年以降しばらくは絵本以外の児童文学の翻訳出版業務を縮小したり、中止したりする動きが見られた。ファンタジーものが激減し、学校生活や教育面にも実用的なリアリティ性のある作品が多く出版された。

1990年代後半になると、絵本ブームがおとずれた。『からすのパンやさん』(No.45)は「世界優良圖畫書精選」に選ばれている。一方、全世界で「ハリーポッター」を始めとするファンタジーブームが巻き起こると、海外児童文学への関心が高まり、日本人作家の作品も多く翻訳されるようになった。シリーズや叢書一括で契約する傾向が高まり、翻訳された作品数が一番多い江戸川乱歩シリーズ(No.46)をはじめ、椋鳩十の動物シリーズや、ナンセンス絵本のはれときどきぶたシリーズ(No.47)などが出版された。

子どもの活字離れをくい止めるため、2000年~2001年には読書習慣を家庭及び学校に普及させようと、政府が「子ども読書年」という読書推進プロジェクトを実施した。この頃、ポプラ社から「ねずみくんの絵本」シリーズ(No.48)が翻訳され、現在も新刊が次々と翻訳されている。

小学校低学年向けの幼年童話は「橋架けブック」と呼ばれており、ここ数年存在がますます大きくなってきた。ルルとララシリーズ(No.49)やおてつだいねこシリーズ(No.50)などが翻訳されている。言語の壁が低いせいか、日本で出版されると間を置かず台湾でも翻訳し、出版されるという勢いである。講談社の青い鳥文庫は数十冊という単位で契約され、黒魔女シリーズ(No.51)が翻訳され、その後もシリーズものを出版中である。

一方で、大人も含めた読者をターゲットにしたヤングアダルト小説やボーダーレスの読み物も増え、『バッテリー』(No.52)や『精霊の守り人』(No.174)などが翻訳されている。

※著作権の関係上、本電子展示会に写真を掲載していない資料もあります。

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