第1回「シリーズ・いま、世界の子どもの本は?」

イベント

国際子ども図書館では、社団法人日本ペンクラブとの共催で、世界各国の児童書に関するイベントを「シリーズ・いま、世界の子どもの本は?」と題して開催しました。

平成22年度にはイベントの開催を3回予定しており、今回の講演会が記念すべき第1回となります。今後、このシリーズを通して、世界の児童書が持つ魅力を広くご紹介できればと思います。

下記にて講演要旨をご覧いただけます。

第一部 開会記念講演 魔女からみた世界の子どもの本

講師 角野 栄子氏(作家)
内容 世界各国で翻訳出版され多くの子どもたちに人気の『魔女の宅急便』や、『魔女に会った』などの著者に、今も残るヨーロッパの魔女伝説やお祭り、魔女をテーマにした物語や子どもの本についてお話しいただきました。

第二部 いま、台湾の子どもの本

講師 ショウ イーフン氏(児童文学研究者)
令丈 ヒロ子氏(作家)
内容 台湾から日本に留学中のショウ・イーフンさんに、台湾の子どもの本の現状を、絵本からヤングアダルト小説やライトノベルまで、人気作家や作品をふくめて紹介していただきました。続けて、「若おかみ」シリーズで台湾でも人気の令丈ヒロ子さんに、台湾各地での読者交流会や書店や学校を訪問したときの体験を報告していただきました。
開催日時 平成22年6月26日(土)14:00~
主催 国立国会図書館国際子ども図書館
社団法人日本ペンクラブ
対象 中学生以上
講師

第一部

角野 栄子氏
東京都出身。早稲田大学卒。1959年から二年間ブラジルに滞在。1970年頃から童話や絵本の創作を始める。主な作品にアッチ、コッチ、ソッチの「小さなおばけ」シリーズ(ポプラ社)『魔女の宅急便』(福音館書店 小学館文学賞、野間児童文芸賞、IBBYオナーリスト文学賞)、2009年 秋、全6巻完結。その他『ズボン船長さんの話』『ネッシーのおむこさん』『なぞなぞあそびうた』など。

第二部

ショウ イーフン氏
1982年台湾・台中市生まれ。1988年に台湾の懐恩中学を卒業後来日し、同志社国際高校を経て同志社大学法学部に入学。同学部卒業後、05年に帝塚山学院大学文学部に編入。卒業後、白百合女子大学大学院・児童文学専攻修士課程に進学し、現在は博士課程に在籍中。修士論文は「『妖怪アパートの幽雅な日常』を読む—境界に立つ児童文学—」。台湾と日本を行き来しながら双方の子どもの本を研究中。

令丈 ヒロ子氏
1964年大阪市生まれ。日本児童文学者協会、日本YA作家クラブ、日本ペンクラブ子どもの本委員会委員。成安造形大学非常勤講師。主な作品「若おかみは小学生!」シリーズ、『メニメニハート』(講談社)「レンアイ@委員」シリーズ(理論社)『強くてゴメンね!』(あかね書房)。ヤングアダルト作品では「S力人情商店街」シリーズ(岩崎書店)『Twincle−ひかりもの』(編・共著・ポプラ社)がある。「若おかみは小学生!」シリーズはコミック版とともに、台湾で翻訳刊行中。
司会 野上暁氏 (日本ペンクラブ「子どもの本」委員長)
会場 国際子ども図書館 3階ホール
入場 無料