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国際子ども図書館「絵本ギャラリー」にようこそ

ここでは、9つの展示をご覧いただけます。

このシリーズでは、18世紀から1930年代に至る期間の、日本と欧米の絵本の名作を紹介しています。この期間に各国で作られた子どものための絵本を見ていると、国や時代や画家の個性を超えて、普遍的に子どものこころに訴えるイメージの伝承が途切れることなく営まれてきたことが分かります。

最初は文章の添え物の「挿絵」として始まった、このイメージの伝承が、印刷技術や社会の発展につれて、やがて、本格的な「絵本」の形をとって流通されるようになり、その結果、1920年代、30年代に至って、各地で展開する印刷美術の華々しい開花と共に「絵本の黄金期」を迎えます。

ここでは、この「挿絵本の時代」「絵本の時代」「絵本の黄金期」のそれぞれを代表する古典的名作の一部を、種々の条件のもとで可能な限り取り上げた、9つの展示をご覧いただけます。

絵本は舞台」は、19世紀後半、木版多色刷りの時代に活躍したイギリスの絵本の創始者たちをとりあげています。ヨーロッパの「絵本の時代」の幕開けを告げる名作を通して、お話と童謡とマザーグースの世界をお楽しみください。

コドモノクニ」は、1920年代の日本、大正デモクラシーの時代に誕生した絵雑誌「コドモノクニ」をとりあげています。モダニズムの芸術運動の影響をうけて花咲いた、芸術性ゆたかな童画・童謡・童話を紹介します。

ユーゲントシュティルと絵本画家たち」は、19世紀末から20世紀初頭にかけてのヨーロッパの絵本をとりあげています。当時、一世を風靡したアールヌーボーとも呼ばれる様式美術運動の時代の絵本を紹介します。

江戸絵本とジャポニズム」は、江戸時代に作られた楽しい物語りの絵本をとりあげています。また、これらの版本や浮世絵からの影響がうかがえる、イギリスの絵本も紹介します。

モダニズムの絵本 日常の中の芸術」では、1920年から30年代にかけて、ソビエト連邦、アメリカ、ドイツ、日本で作られた、モダニズムの芸術実験と社会的関心の高まりを示す絵本の数々を紹介します。

アメリカの絵本 黄金期への幕開け」では、南北戦争後から20世紀のはじめごろまで、アメリカらしさとは何かを確立しようとしていた時期を代表する絵本を紹介しています。

画像データベース「子どもの本 イメージの伝承」では、ヨーロッパで本格的な絵本の時代のはじまる以前の、挿絵本の時代をとりあげています。算数や読み書きの本、遊戯や行儀の本、昔話や冒険物語など、ふつうに子どもたちの身近にあった本や、当時の著名な挿絵画家の作品、ホーンブックなどを紹介します。また、「絵本は舞台」や「ユーゲントシュティルと絵本画家たち」で取り上げきれなかった、イギリスやフランスの名作絵本もたくさん収めてあります。

『コドモノクニ』掲載作品検索」と「『幼年画報』掲載作品検索」は絵雑誌のデータベースです。戦前期の代表的絵雑誌である「コドモノクニ」と「幼年画報」に掲載された作品を、作家や画家名、キーワードで検索してご覧いただくことができます。


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