子どもの絵本—イメージの伝承
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子どもの絵本—イメージの伝承

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この展示について
 最初の活字印刷本は、1455年におけるグーテンブルグ出版の「42行聖書」でした。子どもの絵本が世の中に一つの位置づけをされるのは、印刷機が発明されてから数百年後のことになりますが、既に1474年にはイソップの「伝記と寓話」が高度な装飾入りで、ミラノで出版されています。

 活字文化の初期においては、子どもの本という概念での出版物はなく、むしろ聖書、道徳や知識の本が挿絵入りで出版されることが普通でした。しかし、17世紀半ば頃になると、英国では呼び売り本(チャップブック)と呼ばれる民衆のための小型本が登場し始め、同じ頃、ニューベリーという人がロンドンで子どもの本の出版社を開業しています。一方で、アルファベットを習うためのホーンブックは識字道具として、印刷術が普及するずっと以前から出回っていました。ですから、19世紀の子どものための絵本の時代が訪れる以前は、教育や知識の絵入り本が多く出版されていたのが現状だったといえるでしょう。

 一方で、木版や銅板などの彫版師たちは技術的にも芸術的にも研鑽をかさね、高度な表現力を追求しながら、静かに数々の名作を世に送り出し、やがて19世紀後半の華やかな木版多色刷り印刷の時代を迎える蓄積に、いとまがなかったように映ります。『子どもの絵本--イメージの伝承』に登場する絵本たちは、19世紀後半からのめまぐるしい印刷技術の開発以前の、初期の書物のなかに登場して、子どもへの伝承の具体的な記録の例となるものです。

 機械技術の発展による社会構造の変化は、印刷を飛び越した情報技術時代をもたらしています。しかし、現在の世界を築き上げたのは、まぎれもなく過去500年にわたる書物の歴史といえるでしょう。


企画・構成・資料提供:島 多代
書誌:叶紀美子
解題:阿部公子 叶紀美子
翻訳:リン・リグス 武智 学
撮影:堀切保郎
題字:平野甲賀
デザイン・オーサリング:池田明代
ディレクション:北村礼明


監修:島 多代
製作:国際子ども図書館

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