アイルランドの四代目 Laureate na nÓg(若者のローリエット)はP.J.リンチ(PJ Lynch)に決定

【2016-064】

2016年5月17日、アイルランドの子どもの本の優れた作家・画家に隔年で授与される称号 Laureate na nÓg(若者のローリエット)の四代目が、P.J.リンチ(PJ Lynch)に決定したと発表された。「na nÓg」は、アイルランド語で「若い人」を意味する。

リンチは昔話や伝説、おとぎ話の挿絵を多く手がけており、1991年に “Fairy Tales of Ireland”(W.B.イェイツ(William Butler Yeats)作)(邦訳『妖精にさらわれた男の子 : アイルランドの昔話』)でビスト最優秀児童図書賞挿絵部門を受賞した。1995年に “The Christmas Miracle of Jonathan Toomey”(Susan Wojciechowski 文)、1997年に “When Jessie Came Across the Sea”(エイミー・ヘスト(Amy Hest)文)でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。『ガリヴァー旅行記』をテーマに、アイルランドのカバン県立図書館の壁画を制作し、またメイヨー県のマリアン・シュラインのモザイク画のデザインも手がけている。

リンチは「大きな絵」というテーマを掲げ、「言葉と絵が合わさって生まれる魔法を探っていきたい。」と語った。若者のローリエットとして、絵を描いている動画を定期的に投稿して描き方を教えたり、画家と対談したり、公共の場所のための作品を制作したりすることを考えている。

若者のローリエットは、アイルランドにおける児童文学の振興や、国内外のメディアの関心を児童文学に向けることなどを目的として、アーツ・カウンシル(Arts Council)が主催する。子どもから大人まで、多くの人と積極的に関われる者が選ばれ、2年の任期の間アイルランド各地のイベントに参加する。

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(2016.06.19 update)