子どもと本の情報・調査

困難な状況にいる子どもたちへのブックリスト(ALSC)

【2017-060】

米国図書館協会児童図書館サービス協会(Association for Library Service to Children, a division of the American Library Association : ALSC, ALA)が、ブックリスト“つらいときに読む本(Comforting Reads for Difficult Times)”を発表した。

この“つらいときに読む本”は、困難な状況にいる子どもをテーマにした本のリストとなっており、子どもたちにそういった状況への理解を深めてもらい、つらい状況に陥ったときに心を癒してもらうための本が集められている。大切な人の死、重い病気、自然災害、突然の引越しなどの出来事を経験し、様々な理由でつらい状況に陥ってしまった子どもは大勢いる。そのような子どもたちのケアとしてはカウンセラーや専門家への相談がまず考えられるが、読書も、より密やかで個人的な方法として、子どもたちのなぐさめや支えとなり得る。恐怖や悲しみに対して心構えができていなかった子どもたちは、本を読み、自分と同じような経験をしている登場人物に出会うことで、自分のようにつらい経験をしている子どもがほかにもいることを知る。リストに掲載されている本は、人生の様々な問題に対する万能薬となるわけではないが、深刻なテーマに真摯に向き合い、子どもの将来への可能性をひらくものとなっているとメリーランド大学の児童文学研究者Edie Ching氏はみている。

ALSCの代表Nina Lindsay氏は、「図書館員は、様々な目的に適した物語をみつける能力を身につけているが、我々は、このブックリストによってさらに、子どもたちがどんな経験をしたときも、ひとりきりではないと思えるようになることを願っている。」と述べている。

リストは4ページにわたり、幼稚園から8年生(14歳)の子どもに向けた本が、「いじめ」、「養子」、「離婚・片親」、「悲しみ」、「親切」、「回復力」といったテーマにわかれ、掲載されている。また、大人向けの情報として、デリケートな問題について子どもと話す際に役立つ資料やウェブサイトも載っており、ALSCのウェブサイトから無料でダウンロードできる。

Ref:

(2017.07.26 update)