オーストラリア、四代目「子どものためのローリエット」(Children’s Laureate)はモーリス・グライツマン(Morris Gleitzman)に決定

【2018-040】

2018年2月10日、オーストラリアの「子どものためのローリエット」(Children’s Laureate)の四代目が、モーリス・グライツマン(Morris Gleitzman)に決定したと、オーストラリア子どものためのローリエット基金(Australian Children’s Laureate Foundation: ACLF, 前オーストラリア児童文学連盟(Australian Children’s Literature Alliance))が発表した。「子どものためのローリエット」は桂冠詩人(Poet Laureate)に倣い、子どもの本の優れた作家・画家に与えられる称号として、英国で始まった。オーストラリアの「子どものためのローリエット」は、「読書、創造性、物語は若者にとって重要であり、人生を変えうる力を持つ」と訴えることを目的とし、オーストラリア児童文学連盟によって創設された。

グライツマンは、「物語が、わたしたちと未来をつくる」(Stories Make Us – Stories Create Our Future)をテーマに、2018年から2年間、活動する。就任にあたり、「子どもたちには物語が必要だ。ときに暗く、先の見えない時代にあっても、物語を読んだ子どもたちは、希望と創造性と決意をもって、そんな世界を受け入れる準備ができる」と語ったグライツマンは、ローリエットとして、子どもたちの読書を支援するよう、政治家等に働きかけていきたいと考えている。

グライツマンは、1953年、英国で生まれ、後にオーストラリアに移住した。楽しい作品からシリアスで難しいテーマの本まで幅広く手がけており、その作品は多くの言語に訳され、20か国以上で出版されている。2006年に “Once”(邦訳『フェリックスとゼルダ』)、2009年には “Then”(邦訳『フェリックスとゼルダその後』)が、オーストラリア児童図書賞(The Children’s Book Council of Australia Book of the Year Awards)オナーブックに選ばれた。

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(2018.05.21 update)