2020年の“World Book Capital”が決定

【2018-107】

2018年9月19日、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)は、2020年の“World Book Capital”(世界本の首都)をマレーシアのクアラルンプールに決定したと発表した。 “World Book Capital”は、ユネスコが、図書と読書の促進を目的としてマドリード(スペイン)を始めに、2001年から毎年選定している。選定された都市では、4月23日の「世界図書・著作権の日」(World Book and Copyright Day)から1年間、図書や読書に関する様々な企画が行われる。

クアラルンプールは、包括的な教育、知識を基盤とした社会の構築、どんな住民でも読書できる環境があるという点が評価され、選定された。2020年、「読むクアラルンプール――読書を通じて思いやりを」(“KL Baca – caring through reading”)のスローガンのもと、あらゆる形態での読書、本の産業基盤の構築、包摂性の向上とアクセスしやすいデジタル環境の整備、読書を通じて子どもたちに社会的な力を与えること、という4つのテーマで、様々なプログラムが実施される。本の都市(Kota Buku Complex)の建設、電車通勤をする人々への読書キャンペーン、マレーシア国立図書館(National Library of Malaysia)による障害者向けのデジタルサービスの促進、クアラルンプールの貧困地域にある12の図書館における新たな図書館向けデジタルサービスなどが計画されている。

“World Book Capital”は、2018年にアテネ(ギリシア)、2019年にシャールジャ(アラブ首長国連邦)が選定されている。クアラルンプールは、2020年の4月23日から1年間、“World Book Capital”として活動する。

Ref:

(2018.10.23 update)