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第4章 冒険小説の誕生け

広く知られているとおり、少年向けの冒険物語はダニエル・デフォー Daniel Defoe(1661?~1731)の『ロビンソン・クルーソー』(1719)が出発点とされ、多くの冒険物語はその「辺境で生き抜く」というモチーフを踏襲する形で展開されました。

19世紀における冒険小説の隆盛は、それまでの知識尊重の啓蒙的な読み物の流れを受け、未知の世界の探検が子どもに有益な知識を与えるという考え方に裏打ちされていました。1840年代以降、フレデリック・マリアットFrederick Marryat(1792~1848)、ハリエット・マーティノー Harriet Martineau(1802~1876)、ロバート・マイケル・バランタイン Robert Michael Ballantyne(1825~1894)、ジョージ・アルフレッド・ヘンティ George Alfred Henty(1832~1902)、ジョージ・マンヴィル・フェン George Manville Fenn(1831~1909)、ウィリアムス・ヘンリー・ジャイルズ・キングストンWilliam Henry Giles Kingston(1814~1880)らにより人気を博した少年向け冒険小説は、ロバート・ルイス・スティーブンソン Robert Louis Stevenson(1850~1894)の『宝島』(1883)で頂点を極めます。

ヴィクトリア朝の約70年の間に大英帝国の領土は約4倍となり、アフリカ奥地や太平洋諸島などの探検が進むとともに、アジア諸国が次々と植民地化されるなど、イギリス国民の海外への関心がかつてないほどに高まっていました。未知の世界への少年たちの憧れや興味に応える冒険小説の開花は、「無敵国家」イギリスの国民としての希望を振りまく帝国主義政策の拡大とも表裏一体の関係にあったといえます。

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4-1
ロビンソン・クルーソー(The Life and adventures of Robinson Crusoe)
ダニエル・デフォー/作
出版地 London
出版者 F. Warne and Co.
出版年 [1880]

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4-2
老水夫マスタマン・レディ(Masterman Ready, or, The wreck of the Pacific)
フレデリック・マリアット/作
出版地 London
出版者 F. Warne
出版年 [18--?]

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4-3
沼地方の開拓者たち(The settlers at home)
ハリエット・マーティノー/作
出版地 London
出版者 G. Routledge
出版年 [1883]

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4-4
サンゴ島(The coral island : a tale of the Pacific Ocean)
ロバート・マイケル・バランタイン/作
出版地 London
出版者 J. Nisbet
出版年 [18--?]

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4-5
イラワジ川で-ビルマ物語(On the Irrawaddy : a story the first Burmese war)
ジョージ・アルフレッド・ヘンティ/作、ウィリアム・ヘイシャム・オーヴァーエンド/絵
出版地 London
出版者 Blackie
出版年 1897

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4-6
博物学者ナット-東洋海域での一少年の冒険(Nat the naturalist, or, A boy's adventures in the eastern seas)
ジョージ・マンヴィル・フェン/作、ゴードン・ブラウン/絵
出版地 London
出版者 Blackie & Son
出版年 [1899]

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4-7
三人の提督(The three admirals)
ウィリアム・ヘンリー・ジャイルズ・キングストン/作、アーチボルト・ウェブ/絵
出版地 London
出版者 H. Milford, Oxford University Press
出版年 [1923?]

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4-8
宝島(Treasure Island)
ロバート・ルイス・スティーブンソン/作、エドモンド・デュラック/絵
出版地 London
出版者 E. Benn
出版年 1927

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