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国立国会図書館 国際子ども図書館 「調べる・学ぶ・読む」中高生向け

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建築

百科事典で「建築」を引くと、言葉の由来のほか、様式、材料・技術など、建築のさまざまな側面が解説されています。今回は、建築のさまざまな側面を深く知ったり調べたりできるように、調べものの部屋から10冊を選んで紹介します。

まずは全体を見渡す

まずは2、3歩離れて「建築」を遠くから眺めてみましょう。一見、建築とは関係なさそうな学校の授業が、建築学への入口になっていることに気づくかもしれません。
自分が興味を持つ建築物が、建築の歴史の流れのどこにあるのか、確かめることができます。

14歳からのケンチク学の表紙
14歳からのケンチク学

五十嵐太郎 編(彰国社, 2015)【520.4】

大学などではおもに理工系とされる建築学ですが、「あらゆることは建築を通じて、あるいは建築的に考えることが可能」と編者は言います。この本では、「国語」「体育」など中高の教科ごとに、それらの教科と「建築」とのつながりを、建築学の専門家や建築家が語ります。
フレッチャー図説世界建築の歴史大事典 : 建築・美術・デザインの変遷の表紙
フレッチャー図説世界建築の歴史大事典 : 建築・美術・デザインの変遷

フレッチャー [著], ダン・クリュックシャンク 編, 飯田喜四郎 監訳(西村書店東京出版編集部, 2012)【520.2】

英国で1896年に刊行以来、百年以上の時を超え版を重ねています。1919年に岩波書店が初邦訳していますが、当部屋にあるのは1996年刊の第20版の翻訳です。国立国会図書館サーチの書誌詳細画面では、目次のほか、本書の索引に採録されている建築名・建築家名を確認(キーワード欄からの検索も)できます。

建築家・建築士

建築に関わる「人」について調べられる本を紹介します。1冊は、過去の建築家の作品と生涯を解説する本です。
もう1冊は、現代の建築士の一日の仕事を詳しく説明する本です。

日本近代建築家列伝 : 生き続ける建築の表紙
日本近代建築家列伝 : 生き続ける建築

丸山雅子 監修(鹿島出版会, 2017)【523.1】

近代日本を代表する35人の建築家の作品と生涯を解説した本です。豊富な写真に加え、巻末に建築物の所在地リスト、建築家の個人年譜を載せています。なお、現在の国際子ども図書館の前身である帝国図書館にゆかりの建築家は、二村悟著『日本の建築家解剖図鑑』(エクスナレッジ, 2020)で調べられます。
建築士の一日 (暮らしを支える仕事見る知るシリーズ : 10代の君の「知りたい」に答えます)の表紙
建築士の一日 (暮らしを支える仕事見る知るシリーズ : 10代の君の「知りたい」に答えます)

WILLこども知育研究所 編著(保育社, 2020)【520】

パート1は、密着取材やインタビューの形式で建築士の仕事について紹介しています。パート2は、建築士になるために必要な学びや資格の情報をまとめています。

建築構造・建築基準法

基本的に「人が使う」目的で建てられ、維持される建築物。「建築基準法」は、国民の生命・健康・財産の保護のため建築物の敷地・設備・構造・用途の最低基準を定めた日本の法律です。
地震の多い日本では地震対策が欠かせません。
安全な構造のシェルターの作り方の本も紹介します。

超合法建築図鑑 (建築文化シナジー)の表紙
超合法建築図鑑 (建築文化シナジー)

吉村靖孝 編著(彰国社, 2006)【521】

「法規をかたくなに遵守したおかげで逆に周囲から浮いてしまった」建築物の写真集です。自身も建築家である著者は、それらの建築物に「超合法建築」と名付けて、「彫刻系」「浮遊系」などと分類し、法解説します。法解説というと何だか難しそうですが(参照すべき法にも言及しています)、意外と肩の力を抜いて楽しめる本です。
耐震・制震・免震が一番わかる : 現在の建築物で重要視される地震対策をまんべんなく解説の表紙
耐震・制震・免震が一番わかる : 現在の建築物で重要視される地震対策をまんべんなく解説 (しくみ図解 ; 029)

髙山峯夫, 田村和夫, 池田芳樹 共著(技術評論社, 2012)【524.9】

現在使われている建物に地震対策が必要なことは言うまでもありません。国際子ども図書館でも、帝国図書館の建物をリニューアルするにあたり、「免震レトロフィット」(p.160)工法を使っています。この本は地震と建築についての基礎知識から、耐震・制震・免震の各構造まで、イラストを多く使いながら解説しています。
建築教室 : 生きのびる子供たちのためにの表紙
建築教室 : 生きのびる子供たちのために (INAX booklet)

INAXギャラリー企画委員会 企画(INAX出版, 1997)【527】

小学生以上の子どもと大人が力を合わせれば、紙や竹、ベニヤ板などの身近な材料と通常の工具を使い、約一日で自分の小屋(シェルター)が作れるとのことです。体験しながら、建築構造について学べる本です。巻末の「参考図書」では、比較的わかりやすい解説の建築構造の本などが紹介されています。

建築材料・建築技術

地震の多い日本に残る、赤煉瓦建築を紹介する本です。
国際子ども図書館の天井にも施されている、伝統的な漆喰装飾・鏝絵を解説する本です。
風土特有の材料を用いて建てられる、世界中のさまざまな住居について、調べられる本です。

日本の最も美しい赤レンガの名建築 = 75 Most Beautiful Brick Architectures in Japanの表紙
日本の最も美しい赤レンガの名建築 = 75 Most Beautiful Brick Architectures in Japan

歴史的建物研究会 著(エクスナレッジ, 2018)【U-523.1】

建築材料としての煉瓦は火事に強いものの地震に弱く、現在も残るのは震災や戦災を免れて耐震改修を施されたものです。この本は、全国各地に残る煉瓦建築物の魅力を伝える写真集です。巻頭には、基礎知識として「煉瓦の世界史・日本史」「煉瓦建築・人物伝」「5分でわかる煉瓦建築物の見方」の解説があります。
日本の壁 : 鏝は生きているの表紙
日本の壁 : 鏝は生きている (Ina booklet ; vol.5 no.2)

伊奈ギャラリー企画委員会 企画(INAX東京ショールーム, 1985)【524.8】

国際子ども図書館では、天井の漆喰装飾・鏝絵(こてえ)を建物の見どころの一つとしています。この本は、鏝絵を含む日本古来の左官技術を深掘りしながら解説したものです。
世界の居住文化百科 : ビジュアル版 : さまざまな民族の伝統的住まいの表紙
世界の居住文化百科 : ビジュアル版 : さまざまな民族の伝統的住まい

ジョン・メイ 著, 藤井明 日本語版監修, 本間健太郎 訳(柊風舎, 2013)【527】

ヴァナキュラー建築(風土特有の材料を使い、伝統的な技法を用いて、その土地の住民自身が建てる家)について、世界各地の事例を研究した本です。ヴァナキュラー建築と見なされる住居で、人々がいかに与えられた自然環境に適合して暮らしてきたか、環境論的な立場から、伝統的な住まい方を再解釈します。日本からは、合掌造りの民家と木造の町屋が紹介されています。

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繋がる

人と人が、今と昔が、繋がる。あるいは、繋げる。範囲も方法も様々です。もしかしたら今、他者との繋がりについて悩んでいる人もいるかもしれません。まずは本と繋がって、「繋がり」についてじっくり考えてみませんか。

繋がるためのツール

人と人が繋がるためのツールの一つに言葉がありますが、誰とでも母語で繋がれるわけではありません。言葉だけでなく、からだもまた重要なコミュニケーションツールです。また、特定のハンディキャップを持つ人とそうでない人の間を繋ぐツールについても考えてみましょう。

わたしの外国語漂流記 : 未知なる言葉と格闘した25人の物語 (14歳の世渡り術)の表紙
わたしの外国語漂流記 : 未知なる言葉と格闘した25人の物語 (14歳の世渡り術)

河出書房新社 編(河出書房新社, 2020)【804】

誰かとコミュニケーションをとりたいと思ったら、大抵の場合は言葉で話しかけるところから始めるのではないでしょうか。この本では、自分の母語以外の言葉でのコミュニケーションに挑んだ25人の話が紹介されています。
からだと心の対話術 (14歳の世渡り術)の表紙
からだと心の対話術 (14歳の世渡り術)

近藤良平 著(河出書房新社, 2011)【114.2】

この本の著者は、第2章を「からだは、人と関わる道具である」と題し、「触れる」という繋がりは「人と人のコミュニケーションにおいて避けて通ることはできない」と述べています。普段なかなか意識する機会のない、からだでのコミュニケーションについて考えてみましょう。
音のない世界と音のある世界をつなぐ : ユニバーサルデザインで世界をかえたい!の表紙
音のない世界と音のある世界をつなぐ : ユニバーサルデザインで世界をかえたい! (岩波ジュニア新書 ; 776)

松森果林 著(岩波書店, 2014)【369.2】

ユニバーサルデザインを考える時に、聴覚障害者の視点が抜け落ちてしまうことが時々あるそうです。「聞こえる世界」「聞こえにくい世界」「聞こえない世界」の3つを実体験した著者の話を読んで、これらの世界を繋げるための方法を考えてみましょう。

身近な人との繋がり

人生を豊かにしてくれる一方で悩みの種にもなり得る「人間関係」を、新たな視点で考え直すきっかけになる本を紹介します。
身近な人との人間関係、中でも恋愛関係は、一対一の密接な関係であるがゆえにトラブルに発展しやすいので、知っておくべきことがいくつかあります。

「空気」を読んでも従わない : 生き苦しさからラクになるの表紙
「空気」を読んでも従わない : 生き苦しさからラクになる (岩波ジュニア新書 ; 893)

鴻上尚史 著(岩波書店, 2019)【159.7】

この本では、「世間」=「あなたと、現在または将来、関係のある人達」と「社会」=「あなたと、現在または将来、なんの関係もない人達」という2つの言葉をキーワードとして、生き苦しさを覚えている人が楽になる方法が語られています。
レンアイ、基本のキ : 好きになったらなんでもOK?の表紙
レンアイ、基本のキ : 好きになったらなんでもOK? (岩波ジュニア新書 ; 814)

打越さく良 著(岩波書店, 2015)【367.6】

弁護士の著者による、あなたと、あなたの大切な人を守るための恋愛ルールブックです。恋愛関係においては、せっかく両想いになっても、束縛や嫉妬といった問題が立ちはだかることがままあります。そんな時どうするか……。今恋愛している人もそうでない人も、ぜひ手に取ってみてください。

繋がりを広げる

普段は身近な人との繋がりしか意識しないかもしれませんが、少し立ち止まって、遥か海の向こうの子どもたちへ繋がりを広げてみましょう。まずは知るところから始まります。
世の中には、海の向こうどころか宇宙の向こうへ、地球外生命体と繋がる可能性を探し求めている人々もいます。

写真で伝える仕事 : 世界の子どもたちと向き合っての表紙
写真で伝える仕事 : 世界の子どもたちと向き合って

安田菜津紀 著(日本写真企画, 2017)【070.1】

フォトジャーナリストの著者は、「声を届けることができない人たち」の声を人々に届けるため、世界中で取材を行っています。フォトジャーナリストという仕事を知り、世界中の子どもたちと少しだけ繋がってみませんか。
天文学者が、宇宙人を本気で探してます! : 地球外知的生命探査〈SETI〉の最前線の表紙
天文学者が、宇宙人を本気で探してます! : 地球外知的生命探査〈SETI〉の最前線

鳴沢真也 著(洋泉社, 2018)【440】

地球人では飽き足らず、宇宙人と繋がりたいと考える人たちもいます。そんな馬鹿なと思われたかもしれませんが、この本を読めば、世界中の研究所や大学で行われている研究や、発見時の国際的な対応マニュアル作成など、真剣な取り組みを知ることができます。

時を越えて繋がる/繋げる

化石には様々な種類がありますが、いずれも過去の情報を今に伝えるものです。
自分に近い過去については、戸籍等を使って調べる方法もあります。
私たちが未来に繋がなければならないものもあります。伝統行事や伝統工芸技術を指定した無形文化遺産は、その一つです。

化石になりたい : よくわかる化石のつくりかたの表紙
化石になりたい : よくわかる化石のつくりかた (生物ミステリーPRO)

土屋健 著, 前田晴良 監修(技術評論社, 2018)【457】

今ある化石を調べると、過去の事を知ることができます。逆に言うと、化石になれば遠い未来の人にもあなたのことを知ってもらうことができます!どうすればどんな化石になれるのかはこの本を読むとわかりますが、実践はしない方が良さそうです。
わたしの家系図物語(ヒストリエ) : 調べてカンタン!すごいご先祖がわかるの表紙
わたしの家系図物語(ヒストリエ) : 調べてカンタン!すごいご先祖がわかる

渡辺宗貴 著(時事通信出版局, 2019)【288.2】

自分の先祖がどこから来て、何をしていたのか気になりませんか?調べてみると面白いかもしれません。この本では、家系図を作成するための調査方法が解説されています。第三講では図書館を用いた文献調査の方法が紹介されているので、自分の先祖だけではなく、歴史上の人物のルーツを調べる際などにも参考になります。
ユネスコ世界の無形文化遺産 : フォトミュージアムの表紙
ユネスコ世界の無形文化遺産 : フォトミュージアム

マッシモ・チェンティーニ 編著, 岡本千晶 訳(原書房, 2019)【709】

失われつつある伝統や文化を保護し、次世代へ伝えていくため、伝統行事や社会的慣習、伝統工芸技術といった無形文化遺産の保護に関する条約が2003年にユネスコ総会で採択されました。この本では、57件の無形文化遺産を写真とともに知ることができます。

な行


は行

ボーダー

国境など、「ボーダー」(境界・境目)の「こちら側」と「あちら側」の区別は、時として分断や差別を生みます。一方、未知のものや異質なものと隣り合う特殊な場としての魅力もあり、何が境目を作っているかの探究はものの本質を知ることにもつながってきました。

国境

日々耳にする世界のニュースには、国や地域の境目=国境が関係するものが多くあります。境目を超えて移動するさまざまなもののうち、まずは「人」に注目します。人の移動を阻むために今でも物理的な「壁」が作られています。国境はどんな役割を持ち、どんな意味があるのか、政治学の視点から考えます。

地図とデータで見る移民の世界ハンドブックの表紙
地図とデータで見る移民の世界ハンドブック

カトリーヌ・ヴィトール・ド・ヴァンダン 著, 太田佐絵子 訳(原書房, 2019)【334.4】

移民は、生まれた国から国境を越えて移動し他の国で暮らす人たちです。例えばヨーロッパではEU内の国境が消えかかっている一方で、EU非加盟国の人々は法的な国境や差別に直面しています(pp.56-59)。
世界を分断する「壁」 : フォト・ドキュメントの表紙
世界を分断する「壁」 : フォト・ドキュメント

アレクサンドラ・ノヴォスロフ, フランク・ネス 著, 児玉しおり 訳(原書房, 2017)【312.9】

1989年のベルリンの壁崩壊の後も、世界各地で、国境などに壁は作られ続けています。この本では、南北朝鮮、アメリカとメキシコの間などに作られた9つの壁を写真で紹介しています。
つながる政治学 : 12の問いから考えるの表紙
つながる政治学 : 12の問いから考える

平井一臣, 土肥勲嗣 編(法律文化社, 2019)【311】

国境の機能や意味を分析する「ボーダースタディーズ」という新しい学問分野があります。この本の第8章の著者は、その知見をもとに、対馬と朝鮮半島の例をあげ、国境とは均質的なユニットとしての国家を分ける「線」ではないことを示し、人やモノを区分けする「ボーダーフルな世界」の中で上手に生きようと呼びかけます。

境界の印と境界の魅力

古今東西、境目には何らかの印がつきものです。そこに込められた意味を民俗学者が探究しました。一方で、明らかな印がなくとも(またはないからこそ)、違う属性のもの(この本では県)が隣り合う場に魅了される人たちがいます。

柳田国男全集 15 (ちくま文庫)の表紙
柳田国男全集 15(ちくま文庫)

(筑摩書房, 1990)【380】

民俗学者が塚について考えた文章などが収められたこの巻では、「境に塚を築く風習」(pp.535-538)で、土地の境を決めたら塚を作ったことが述べられています。それは単なる印ではなく、神的な意味を持っていたようです。
ふしぎな県境 : 歩ける、またげる、愉しめるの表紙
ふしぎな県境 : 歩ける、またげる、愉しめる

西村まさゆき 著(中央公論新社, 2018)【291.04】

「県境マニア」の著者が、ショッピングモール内の県境、山頂にある細長い3県の境、綱引きで動く(つもりで真剣勝負する)県境、飛び地などを紹介。境界線は、必要があって人が引いた土地の歴史の記念碑、という著者の、境目愛がいっぱいです。

人を分けるボーダー

例えば「18歳の女子高校生」のように個人を表現する時、その属性は、性別や所属などいくつかの区分からなりたっています。このような区分の多くが実はあいまいなものでしかなく、はっきりとしたボーダーラインは引けないとしたらどうでしょうか。1人1人の人間が、「違う要素が違う分量ずつ混ざった存在」としてありのままに受け入れられる日が来るかもしれません。

境界を生きる : 性と生のはざまでの表紙
境界を生きる : 性と生のはざまで

毎日新聞「境界を生きる」取材班 著(毎日新聞社, 2013)【367.9】

性分化疾患や性同一性障害の当事者や家族への取材をまとめた本。男女を区切るのは一本の境界線ではなく、身体的にも心の面でも多様なありかたが存在することが分かります。
発達障害の素顔 : 脳の発達と視覚形成からのアプローチの表紙
発達障害の素顔 : 脳の発達と視覚形成からのアプローチ

山口真美 著(講談社, 2016)【493.9】

著者は赤ちゃんの視覚の研究者。自閉症に対して近年「スペクトラム」という言葉が使われるように、発達障害では、感じ方など人に共通の要素の程度が違うだけの場合もあり、どこからが障害かというボーダーラインを引くのは難しいと言えます。個々の違いを受け入れる社会をと著者は書いています。 
成人式とは何かの表紙
成人式とは何か

田中治彦 著(岩波書店, 2020)【385.3】

大人と子どもを社会的に分けるボーダーとして、古来からさまざまな成人儀礼がありました。現在では年齢が社会的な区切りとなりますが、2022年度からはその区切りが変わります。ボーダーを可視化する「成人式」を通して成人とは何かを考えます。 
天才と凡才の時代 : ルネサンス芸術家奇譚の表紙
天才と凡才の時代 : ルネサンス芸術家奇譚

秋山聰 著(芸術新聞社, 2018)【702】

レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロなど「天才」とされる芸術家と、同時代の多くの芸術家のエピソードが並べられています。天才を他から区別するものは何でしょうか。

境目の解明

二つの異なる「もの」や、異なる「状態」の境目を定義できれば、その「もの」や「状態」の本質が分かるはずです。この本は、生きているものと生きていないものの間にあるものを探ることで、生命とは何かという問いに挑んでいます。

生物と無生物のあいだの表紙
生物と無生物のあいだ

福岡伸一 著(講談社, 2007)【T-460.4】

砂浜の貝と石―生物と無生物―を分かつものは何かという問いは、生命を定義することにつながります。著者は「動的平衡」をキーワードに、生物を構成する原子がたえず入れ替わることで平衡状態=死から逃れ、逆戻りのできない時間軸の上でやわらかくバランスをとっていることが生命の本質であると見ます。

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