デジタル教科書教材協議会によるシンポジウム

【2016-007】

2015年12月1日、デジタル教科書教材協議会(DiTT)が、シンポジウム「デジタル教科書の位置づけはどうなる?~著作権について」を開催した。DiTTは、同年11月9日にも「デジタル教科書の位置づけはどうなる?~文科省検討会議について」と題するシンポジウムを行っており、これからのデジタル教科書の位置づけについて、議論を重ねている。

現在、文部科学省では「『デジタル教科書』の位置づけに関する検討会議」で導入に関して検討が進められている。その中で、著作権に関する問題に関しては、著作権者やサービス提供者、教員等の指導者、学習者等、様々な立場の人々が関わるため、ひとつの視点からでは全体像をつかみにくく、容易に理解できないのが現状だという。今回のシンポジウムでは、デジタル教科書における著作権について、教材制作会社での著作権実務の問題、教育現場の利用の現状、教科書会社から紙とデジタルの媒体による扱いの差異等、それぞれの視点からプレゼンテーションが行われた後、6名の登壇者によるパネルディスカッションが行われた。DiTTの専務理事である中村伊知哉氏は、「著作権は利害の生じるものなので調整は容易ではないが、これがネックでデジタル化が進まないことを懸念している。今回分かりにくい点が明確になり、論点を共有することができた。学校の関係者とも話し合いながら進めていけたら。」と述べ、シンポジウムを締めくくった。

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(2016.01.22 update)