子どもたちに移民・難民の物語を伝える絵本(New York Times)

【2018-108】

New York Times紙が、移民・難民の物語を子どもたちに伝えることのできる絵本の紹介記事を掲載している。

―「移住」の記憶は大切である。それが故郷をなつかしむ切ない記憶であっても、悪夢のような残酷な記憶であっても。そしてその物語を子どもたちに伝えていくことは、これまで以上に重要なことである。

このように始まる記事では、移民・難民をテーマにした6冊の絵本を紹介している。戦争によって突然難民になった少女や故郷を追われた少年の物語、自発的に米国へ移住することにした一家や親子の物語、新しい土地にやってきたもののつらい思い出を抱えている少女の物語や、新しい生活へ慣れるまでの少女の不安を描いた物語などである。実話をもとにした絵本もあり、また、巻末にモデルとなった実在の人物の写真を掲載し、移民や国境、文化の問題について説明しているものもある。

これらの絵本を読むと、今日の移民や難民の厳しい現状を身近に感じることのない幼い読者は、様々な疑問をもち、この絵本のなかの出来事は自分にも起こり得るのかと考えるであろう。記事では、こうした本を大人がいっしょに読み、世界が直面する現実の暗い一面を、子どもが知るときの手助けをする必要があると述べている。

Ref:

(2018.10.23 update)