第65回学校読書調査

【2019-131】

2019年11月1日、全国学校図書館協議会(全国SLA)は、2019年6月に実施された第65回学校読書調査の結果を公表した。全国SLAは、毎日新聞社と共同で、全国の小・中・高等学校の児童生徒の読書状況について毎年調査を行っている。2019年の調査結果の一部を以下に紹介する。

第65回調査は、2019年6月第1・2週に、全国の小学生(4~6年生)3,461人、中学生(1~3年生)2,570人、高校生(1~3年生)3,479人を対象に実施された。毎年調査される「5月1か月間に読んだ本の冊数」「読んだ本の書名」「5月1か月間に読んだ雑誌の冊数」「ふだん読んでいる雑誌名」の4項目に加え、今回の調査では、「読書とのかかわり(家の人からの読み聞かせや先生に本を紹介された経験など)」「読書はどんなことに役だったのか」「スマートフォンやタブレットの使用」「学校がある日の時間の使い方」「これまでに読んだ本の中でいちばん好きな本」の5項目が特設された。

2019年5月1か月間の平均読書冊数は、小学生は11.3冊(前年比+1.5冊)、中学生は4.7冊(前年比+0.4冊)、高校生は1.4冊(前年比+0.1冊)となり、全体的にわずかだが増加が見られた。中学生の平均読書冊数は、過去31回の調査で最高値となった。

5月1か月間に読んだ本が0冊である「不読者」の割合は、小学生は6.8%(前年比-1.3%)、中学生は12.5%(前年比-2.8%)、高校生は55.3%(前年比-0.5%)となった。昨年は全体的に不読率の上昇が見られたが、今年は昨年に比べると低下している。中学生の不読率は、過去31回の調査で最低値となった。

「第65回学校読書調査」全項目の結果と分析は、全国SLAの機関誌『学校図書館』2019年11月号に掲載されている。また、詳細なデータは、2020年4月に発行される『読書世論調査 2020年版』(毎日新聞社刊)に掲載される予定である。

Ref:

(2019.11.26 update)