国際連合 “SDG Book Club” のブックリスト(目標5~6)

【2019-151】

国際連合(UN)のSDG Book Clubは、6歳から12歳の子どもたちに国連の「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals: SDGs)について学んでもらい、行動を促すことを目的として、毎月ブックリストを発表している。ブックリストでは、SDGsとして掲げられる「目標1」(Goal 1)から「目標17」(Goal 17)までを順番にとりあげ、国連の公用語6言語(英語、フランス語、スペイン語、ロシア語、中国語、アラビア語)の書籍が、各国語とも数冊ずつ紹介されている。

2019年9月に「目標5」(Goal 5)、10月に「目標6」(Goal 6)のリストが発表された。それぞれの英語のブックリストに掲載された作品は以下のとおり(作者の日本語読みは判明した場合のみ記載した)。

Goal 5 “Gender Equality”(ジェンダー平等を実現しよう:ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る)

“Malala: My Story of Standing Up for Girls' Rights”
by Malala Yousafzai(マララ・ユスフザイ)
パキスタン出身の人権活動家マララ・ユスフザイの自伝。女性と女児への平等な教育の必要性を訴え、世界中で見られるジェンダーに基づく差別をなくすため戦うことの重要性を示す。

“Bright Sparks: Amazing Discoveries, Inventions and Designs by Women”
by Owen O’Doherty
時代を追って、様々な分野で世界に影響を与えた女性たちを紹介する図鑑絵本。教育をはじめ、女性にあらゆる機会を与えることが、全人類を豊かにすることにつながると描いている。

Goal 6 “Clean Water and Sanitation”(安全な水とトイレを世界中に:すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する)

“One Well: The Story of Water on Earth”(邦訳『水はめぐる:もしも地球がひとつの井戸だったら』)
by Rochelle Strauss(ロシェル・ストラウス), illustrated by Rosemary Woods(ローズマリー・ウッズ)
美しいイラストとともに、子どもにも分かりやすく、水の重要性を描いた絵本。人口増加、限りのある水資源の汚染といった環境問題が与える影響を読者に伝える。

“Water Stories from Around the World”
by Various Authors(著者複数), illustrated by Nirupama Shekhar
いくつもの物語が収められた、多様性に満ちた本。それぞれの物語には魅力的なイラストが添えられ、水と衛生について、どこでも誰にでも重要な問題となりうることを教えてくれる。

“Gizo, Gizo: A Tale from the Zongo Lagoon”
by Emily Williamson & students of the Quranic School in Cape Coast
うっかり湖を汚染してしまったクモの物語を通して、読者に水質汚染による影響を伝える絵本。自然に対して我々は誰しも責任があるというメッセージがこめられている。

Ref:

所蔵リスト

Malala Yousafzai(マララ・ユスフザイ)著作一覧:国立国会図書館サーチで当館所蔵資料を検索

Rochelle Strauss(ロシェル・ストラウス)著作一覧:国立国会図書館サーチで当館所蔵資料を検索

Rosemary Woods(ローズマリー・ウッズ)著作一覧:国立国会図書館サーチで当館所蔵資料を検索

Nirupama Sekhar著作一覧:国立国会図書館サーチで当館所蔵資料を検索

Emily Williamson著作一覧:国立国会図書館サーチで当館所蔵資料を検索


* 米国議会図書館(Library of Congress)が開催したオーサービジット(読み聞かせを含む)の動画が公開されている。

“Gizo-Gizo! A Tale from the Zongo Lagoon,” Library of Congress(Youtube)

https://www.youtube.com/watch?v=rKFgEKjPsPE

(2019.12.24 update)