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すばこ
キムファン 文 イスンウォン 絵
ほるぷ出版 2016年4月
みなさんは、すばこを見たことがありますか。すばこは、人が作った鳥の家です。
今から100年ほど前のドイツに、鳥が大すきな男爵(だんしゃく)がいました。男爵は、自分の広い森にたくさんの鳥が来るように、数千個(こ)のすばこを森の木にかけました。数年後、男爵の住む地方で、ハマキムシが大量(たいりょう)に生まれ、その幼虫(ようちゅう)が木の葉を食べ、森はかれました。けれども男爵の森だけはすばこで育った鳥が、幼虫を食べて森を守ったのです。ドイツの人々は、男爵の真似(まね)をしてすばこを木にかけるようになりました。こうして、すばこと男爵の話は世界中に広がり、日本にも紹介(しょうかい)されました。今では材料(ざいりょう)も形もさまざまなすばこがあります。
みなさんもこの本を読んで、近くのすばこをさがしてみてください。(2017.5)