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国立国会図書館 国際子ども図書館「しらべる・まなぶ・よむ」小学生向け

調べるための本を知ろう

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調べるための本のしょうかい

 調べるための本とは、絵本や物語のようにさいしょからさいごまで読み通すのではなく、自分の必要(ひつよう)なところだけをえらんで使うことができる本です。参考図書(さんこうとしょ)(レファレンスブック)ともいいます。

 調べるための本には、次のようなものがあります。

百科事典(ひゃっかじてん) わからない言葉がある時や、調べたいことがらがはっきりしない時に使う。
辞典(じてん)、事典(じてん) 国語辞典、漢和辞典、人物を調べる時は人物事典など、さまざまな種類(しゅるい)がある。
図鑑(ずかん) 決まったテーマを調べたい時に使う。写真や図が多い。
年鑑(ねんかん) 一年間のできごとや、世の中の動きをまとめた統計(とうけい)などがのっている。毎年作られるので、最新(さいしん)のじょうほうを調べたい時にべんり。

 調べるための本の中でも、百科事典[?]の使い方を知っておくととてもべんりです。百科事典は、ことがらについてきちんと知りたい時や、調べたいことがらがはっきりしない時にさいしょに引くなど、何かを調べる時にはかかせない本です。


百科事典(ひゃっかじてん)の使い方

百科事典の種類(しゅるい)

 百科事典は、ことがらについてきちんと知りたい時や、調べたいことがらがはっきりしない時に引くなど、何かを調べる時にはかかせない本です。
百科事典には、1さつに全部のことがらの説明(せつめい)がのっているものと、何さつかに分かれているものがあります。また、言葉が五十音順(ごじゅうおんじゅん)(アイウエオ順)にならんでいるものや、算数、歴史(れきし)・地理など、分野や教科で分けて説明しているものなどがあります。

 

いろいろな百科事典

1さつに全部のことがらの説明がのっている百科事典

『きっずジャポニカ』『こども大百科大図解』『DK children's illustrated encyclopedia』が並んでいる書架の写真。
●きっずジャポニカ : 小学百科大事典
●こども大百科大図解 = SHOGAKUKAN ILLUSTRATED ENCYCLOPEDIA FOR CHILDREN : キッズペディア
●DK children's illustrated encyclopedia

言葉が五十音順(アイウエオ順)にのっていて、何さつかに分かれている百科事典

『ポプラディア』『Oxford children's encyclopedia』が並んでいる書架の写真。
●ポプラディア
●Oxford children's encyclopedia

内容(ないよう)ごとに、何さつかに分かれている百科事典

『玉川百科子ども博物誌』が並んでいる書架の写真。
●玉川百科子ども博物誌

 では、言葉が五十音順にのっていて、何さつかに分かれている百科事典の、くわしい使い方を見てみましょう。

 

百科事典の使い方

 何さつにも分かれている百科事典は、自分の調べたい言葉がどの巻(かん)に入っているか、背表紙(せびょうし)[?]をみてかくにんします。
五十音順の百科事典を使う時は、調べたい言葉のさいしょの文字がふくまれる巻を、本の背表紙に書かれた字を見てえらびます。

『ポプラディア』が並んでいる書架の写真。

たとえば、「チョコレート」を調べる時は、「ち」がふくまれる巻を使います。『ポプラディア』で調べてみましょう。

 

  • 調べたい言葉がのっている巻を見つけよう

    『総合百科事典ポプラディア第三版』9巻、10巻、11巻の背表紙の写真。
    『ポプラディア』では、10巻の背表紙に「た、ち」と書かれているので、この巻を見ます。
  • 「つめ」を見よう

    『総合百科事典ポプラディア第三版』ポプラディア10巻の「つめ」の写真。
    次に、背表紙の反対がわにある「つめ」を見て、「チョコレート」の「ち」の部分にあたる場所がどこかをさがします。見つかったら「ち」の部分をひらいてみましょう。
  • 「はしら」を見よう」

    『総合百科事典ポプラディア第三版』10巻の「チョコレート」の項目が載っているページの写真。

    「ち」の部分をひらくと、ページの右上「ちょくせ」、左上「ちょぞう」と、暗号のような文字が書いてあります。
    これは「はしら」といって、その見開きページにのっているさいしょの 見出し語[?]が左上に、さいごの見出し語が右上に書かれています。
    はしらを見ながら、調べたい言葉がのっているページがどこにあるのか見るようにすると、早くさがせます。
    「チョコレート」に近い「ちょぞう」という言葉が右上のはしらに書いてありました。見ると、同じページに「チョコレート」がのっています。

  • 調べたい言葉が見つかった!

    『総合百科事典ポプラディア第三版』10巻の「チョコレート」の項目の写真。

    自分のさがしている見出し語を見つけたら、その下の説明(せつめい)を読みます。

ポイント

 説明の中に、わからない言葉や、もっとくわしく調べたい言葉が出てくることもあります。その言葉も、「チョコレート」と同じように調べてみましょう。
見出し語だけを取り出して五十音順にならべてある「さくいん」を使うのもべんりです。
さくいんは、たいてい本の後ろのページにありますが、いくつもの巻がある百科事典では、さくいんだけをのせた巻があることもあります。さくいんで調べたい言葉を見つけたら、その横に書いてある巻のページを開いてみてください。

さくいんについてもっと知りたい人は、【「もくじ」と「さくいん」】のページを見てみましょう。
  • 『総合百科事典ポプラディア第三版』索引巻の背表紙の写真。
  • 『総合百科事典ポプラディア第三版』索引巻の「チョコレート」の項目の写真。

 「つめ」や「はしら」、「さくいん」などを使った、百科事典の引き方をおぼえておくと、同じやり方で、図鑑(ずかん)や国語辞典(こくごじてん)、年鑑(ねんかん)など、ほかの調べるための本を使うこともできます。

調べるための本についてもっと知りたい人は、【調べるための本のしょうかい】のページを見てみましょう。

国際子ども図書館の子どものへやにある「辞書・事典コーナー」の写真。


「もくじ」と「さくいん」

 調べものをする時に使う本は、絵本や物語のようにさいしょからさいごまで読み通すのではなく、自分の必要(ひつよう)なところだけをえらんで使うことができます。
その本に、自分が必要とすることがらがのっているかどうかをさがす時には、本の「もくじ」や「さくいん」を見るとよいでしょう。必要とすることがらが、その本の何ページにのっているかがわかります。必要とすることがらが、たくさんのページにのっていることもあります。その場合は、それぞれのページを見て、調べようとしていることが書いてあるかどうかかくにんしましょう。

 「もくじ」と「さくいん」にはとくちょうがあり、「どこにあるか」「どんな時に使うか」「ならびかた」がちがいます。
調べるための本でも、もくじだけがついている本、さくいんだけがついている本、両方ついている本、とさまざまです。「もくじ」と「さくいん」のとくちょうをおさえて調べると、調べたいことが上手に調べられるようになります。

名前 もくじ さくいん
どこにある? 本の前のほう 本の後ろのほう
どんな時に使う? その本にどんなことが書いてあるのか知りたい時や、調べたい言葉が決まっていない時に使う。 調べたい言葉が決まっている時、その言葉がどこにのっているかさがすために使う。
ならびかた ページ順(じゅん) あいうえお順
(五十音順)

引用(いんよう)のしかたについて

 発表するしりょうに、本に書いてあった文章をそのまま書いたり、その文章をつかってじぶんでまとめたりすることを、「引用」と言います。
本、インターネットのじょうほう、音楽、絵画などには、つくった人と作品を守るために、「著作権」(ちょさくけん)があります。そのため、とくべつな場合をのぞいては、ほかの人の作品をまねしたり、勝手に全部をコピーしたりはできません。本に書いてあることを引用する時には、このことに注意しましょう。
調べた本から引用したところには「 」(かぎかっこ)をつけます。そして、どの本に書いてあったのかわかるように、本のじょうほうもきろくしておきます。
こうすると、自分の考えと、調べた本の文章が区別(くべつ)できます。
インターネットで調べたことや、人にインタビューしたことをそのまま書いたり、少しまとめて書く場合にも、「〇〇さんにインタビューしたところ、・・・」のように書いておく必要(ひつよう)があります。これも引用です。

 引用する時に書いておく本のじょうほうには、次のようなものがあります。

  • 本からの引用の場合:本の名前(書名)、書いた人(著者名(ちょしゃめい))、発行したところ(出版者(しゅっぱんしゃ)[?])、発行した年(出版年[?])など
  • インターネットからの引用の場合:そのページの名前、そのページを書いた人、URL(アドレス)、「さいごに」見た日付(ひづけ)など
  • 人にインタビューで聞いたことを書く場合:いつ、どこで、だれに聞いたか

 

引用する時の書き方

  1. 本からの引用
    『ぐりとぐら』は、「現在までに英語、中国語、韓国語、タイ語、クメール語、デンマーク語、フランス語、オランダ語、エスペラントの9言語」(国立国会図書館国際子ども図書館『日本発☆子どもの本、海を渡る』、2010年、70ページ)にほんやくされているそうです。
  2. インターネットからの引用
    「国立国会図書館は、「国立国会図書館法(こくりつこっかいとしょかんほう)」という法律(ほうりつ)にもとづいて昭和23年(1948年)につくられました。国立国会図書館では日本で発行されているいろいろなしりょうを集めて、整理して、ほぞんしています。また外国のしりょうも多く集めています。」
    (国立国会図書館キッズページ「国立国会図書館ってなんだろう?」、https://www.kodomo.go.jp/kids/ndl/、さいごに見た日 2024年3月12日)
  3. インタビューで聞いたこと
    ○○さんは、仕事で感じるやりがいについて、「図書館には、いろいろな人たちが本をさがしに来る。本をさがすおてつだいをしてよろこんでもらえると、とてもやりがいを感じる。」と言っていました。
    (2022年8月10日、△△図書館の○○さんへのインタビューより)

本のじょうほうをきろくしておこう

 調べた時に使った本は、その本のじょうほうを、きろくしておくとよいでしょう。
本のさいごに「おくづけ」というページがあり、本のじょうほうが書かれています。

名前 おくづけ
どこにある? 本のいちばん後ろ
どんなことが書いてある?
  • 本の名前(書名)
  • 書いた人(著者(ちょしゃ))
  • その本を発行した人や団体(だんたい)の名前(出版者(しゅっぱんしゃ))
  • いつ発行されたか(出版年)  などが書いてある。

 本の名前(書名)、書いた人(著者名)、発行したところ(出版者)、発行した年(出版年)をきろくしておくと、次に同じ本をさがす時も確実(かくじつ)に見つけることができます。
また、自由研究などで調べたことをまとめる時には、使った本のじょうほうを、「参考(さんこう)にした本」としてきろくしておきましょう。

おくづけのれい

  • 国際子ども図書館の歴史 本の名前(書名)「国際子ども図書館の歴史」
  • 著者 上野花子 書いた人(著者名)「上野花子」
  • 出版者 国際子ども図書館 発行した人や団体(出版者)「国際子ども図書館」
  • 出版年 2022年4月1日 発行した年(出版年)「2022年4月1日」

 本だけでなく、インターネットで調べた場合や、人にインタビューした場合でも、「どこでそのじょうほうを知ったのか」ということは大切です。きちんときろくしておきましょう。

  • 本で調べた場合:本の名前(書名)、書いた人(著者名)、発行したところ(出版者)、発行した年(出版年)など
  • インターネットで調べた場合:そのページの名前、そのページを書いた人、URL(アドレス)、「さいごに」見た日付(ひづけ)など
  • 人にインタビューした場合:いつ、どこで、だれに聞いたか
【百科事典(ヒャッカジテン)】
世の中の、あらゆる分野の事がらについて説明(せつめい)してある本。図や写真などを使って、わかりやすく書いてある。
【背(セ)】
本の背中(せなか)のこと。多くの本では、ここに本の題名が書いてある。
【見出し語(ミダシゴ)】
事典(じてん)や辞書(じしょ)で、項目(こうもく)となっている言葉。
【出版者(シュッパンシャ)】
本やざっしなどを出した会社や人のこと。会社のときは、「出版社(しゅっぱんしゃ)」と書くこともある。
【出版年(シュッパンネン)】
本やざっしが出た年のこと。

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