図書館の種類(しゅるい)
図書館は、本がたくさんあるじょうほうの宝庫(ほうこ)です。何かを調べたいと思った時は、図書館に行ってみましょう。
みなさんのまわりにある図書館と、このページを作った国際子ども図書館をしょうかいします。
- 学校図書館
- 利用(りよう)する人
- 小学校や中学校、高等学校の先生と児童(じどう)、生徒(せいと)
じゅぎょうに必要な調べものの本や、絵本や読み物、ざっしなどを集めて、先生、児童、生徒が利用できるようにしている。 - 公共(こうきょう)図書館
- 利用する人
- その図書館のある地いきに住んでいる人や、はたらいている人
その地いきにすんでいる人やはたらいている人すべてに、本のかしだしやレファレンスなどのサービスを、むりょうでていきょうする。CDやDVDなども借りることができる図書館もある。 - 国立国会図書館 国際子ども図書館(こくりつこっかいとしょかん こくさいこどもとしょかん)
- 利用する人
- だれでも
(使うために手つづきが必要(ひつよう)な部屋もあります。)
日本で発行された本を集めて、永久(えいきゅう)に保存(ほぞん)する。
また、他の図書館に本をかしたり、他の図書館からのレファレンス[?]に回答したりして、他の図書館のてつだいをします。
「国際子ども図書館についてくわしく知りたい人は、「国際子ども図書館キッズページ」を見てみましょう。
図書館についてもっとくわしく知りたい人は、「よんでみる?」でしょうかいしている『図書館のひみつ : 本の分類(ぶんるい)から司書の仕事まで』を読んでみましょう。
本の分類(ぶんるい)
図書館には本がたくさんあり、多くの人が使います。
たくさんの本がバラバラにならべられていると、自分の必要(ひつよう)な本をどうやってさがしたらよいのかわかりません。
そこで図書館では、だれもが本をさがすことができるように、本を内容(ないよう)ごとに分けてならべています。
このように、決められたルールにしたがって本をグループに分けることを、「分類(ぶんるい)する」といいます。
日本では、多くの図書館が「日本十進分類法(にほんじっしんぶんるいほう)」りゃくして「NDC(エヌディーシー)」というルールを使って、本を分類し、本だなにならべています。
このルールがわかると、本をさがしやすくなります。
日本十進分類法では、図のように、0から9の数字を使って、10の大きなテーマに本をグループ分けしています。
0 | 総記(そうき)・図書館 |
---|---|
1 | 哲学・宗教(てつがく・しゅうきょう) |
2 | 歴史(れきし)・地理 |
3 | 社会 |
4 | 自然科学(しぜんかがく) |
5 | 工業 |
6 | 産業(さんぎょう) |
7 | 芸術(げいじゅつ)・スポーツ |
8 | 言葉 |
9 | 文学 |
その中の一つのグループである「9」「文学」を例(れい)に説明(せつめい)します。
10の大きなテーマにグループ分けした「文学」だけでは、一つのグループが大きすぎます。そこで、それぞれのグループを、さらに小さい 10のグループに分けます。
「9」の「文学」を、10に分けてみましょう。
90 | 文学 |
---|---|
91 | 日本文学 |
92 | 中国文学 |
93 | 英米(えいべい)文学 |
94 | ドイツ文学 |
95 | フランス文学 |
96 | スペイン文学 |
97 | イタリア文学 |
98 | ロシア文学 |
99 | その他の言語の文学 |
「91」「日本文学」を、さらに小さい10のグループに分けると、「910」から「919」までのグループができます。
910 | 日本文学 |
---|---|
911 | 詩歌(しいか) |
912 | 劇の脚本(きゃくほん)や台本 |
913 | 小説(しょうせつ)・物語 |
914 | 評論(ひょうろん)・エッセイ |
915 | 日記・手紙・紀行(きこう) |
916 | 記録(きろく)・手記 |
917 | 箴言(しんげん) ※教訓(きょうくん)や世の中の真理を、短い言葉であらわしたもの。 |
918 | 作品集 |
919 | 漢詩文 |
これをわかりやすくあらわすと、次のようになります。
9 | 1 | 3 |
---|---|---|
文学 | 日本 | 小説・物語 |
日本の物語は、「913」という数字で表されます。
これを「分類記号(ぶんるいきごう)」と言い、「きゅういちさん」と読みます。
日本十進分類法の表を見て、自分の調べたい内容の本をさがしてみましょう。
- 日本十進分類法の表のダウンロードはこちら(PDF)
本のならびかた
図書館の本には、背表紙(せびょうし)[?]に記号が書かれたラベルがはってあります。そして、この図のように、ラベル[?]に書かれた記号には、それぞれに意味があります。
日本の図書館では、「分類記号(ぶんるいきごう)」に「日本十進分類法(にほんじっしんぶんるいほう)[?]」(NDC(エヌディーシー))を使っていることが多いです。
ふつう、分類記号の下には、「図書記号(としょきごう)」と言って、書いた人の名前や本の題名などからつけられる文字が書かれています。分類記号と図書記号などを合わせて「請求記号(せいきゅうきごう)」と言います。
請求記号は本の住所のようなもので、本だなに同じグループの本がいっしょにならぶために必要(ひつよう)なものです。
本だなにならんでいる本は、請求記号の順番(じゅんばん)にならんでいます。
分類記号は、小さい数から大きい数になる順番にならんでいます。同じ番号の時は、図書記号の五十音順(ごじゅうおんじゅん)(アイウエオ順)になっています。
※913(日本の物語)が933(英米(えいべい)の物語)より前にならび、913の中は、五十音順(アイウエオ順)になっている。
ラベルの請求記号の決め方や表し方は、図書館ごとにルールを作っていることが多いので、図書館のルールによってちがっています。
図のラベルは、数字とカタカナが二段(にだん)に分かれて書いてありますが、三段(さんだん)や一段(いちだん)だけのラベルもあります。
本だなに行ってみよう
図書館の本は、ラベル[?]に書かれた請求記号[?](せいきゅうきごう)の順番(じゅんばん)に、本だなにならんでいます。下の写真や図のように上のたなから、下のたなへ、一つのたなの中では左から右へとならんでいます。
本をさがす時は、まず、自分のさがしている分類(ぶんるい)[?]のたなを見つけましょう。
図書館には、本の場所を案内(あんない)する地図や、分類の表示(ひょうじ)があります。それを目印(めじるし)に本だなをさがしてください。
たとえば、月の表面はどうなっているかを調べたいと思ったら、「月」の本がおいてあるたなをさがしてみましょう。
自然科学(しぜんかがく)の分類は「400」で、天文や宇宙(うちゅう)についての分類は、「440」です。その近くをさがしていくと、「446」に月の本がたくさんならんでいることがわかります。
※日本十進分類法(にほんじっしんぶんるいほう)の表を見て、自分の調べたい内容(ないよう)の本をさがしてみましょう。
- 日本十進分類法の表のダウンロードはこちら(PDF)
それでは、ちがう分類の本だなも見てみましょう。
本だなを見ると、分類記号の同じ数字のものが集まって、左から順番にならんでいるのがわかります。
分類のしかたを知っていると、見たい本のタイトルなどが決まっていなくても、本を見つけることができます。たとえば、カブトムシの本を見たい時には、486の本だなに行くと昆虫(こんちゅう)の本がたくさんならんでいるので、その中から自分の見たい本をさがすことができます。
図書館の人が、本などをさがすてつだいをしてくれること。調べものをしていてわからないことがあったり、本が見つからない時は、図書館の人に聞いてみよう!
本の背中(せなか)のこと。多くの本では、ここに本の題名が書いてある。
目印(めじるし)のためにはりつけるシールのこと。図書館の本には、請求記号(せいきゅうきごう)が書かれたラベルがはってある。
本を分類(ぶんるい)する方法(ほうほう)のひとつ。日本の多くの図書館で使われている。英語(えいご)であらわした言い方を短くして、NDC(エヌディーシー)とよばれることもある。
図書館の本にはってあるラベルに書かれている記号のこと。本の住所のようなもので、本だなに同じグループの本をならべるために使う。
決められたルールにしたがって、たくさんのものをグループに分けること。日本では、多くの図書館が、「日本十進分類法(にほんじっしんぶんるいほう)」というルールで本を分類(ぶんるい)している。