本で調べる東京名所 永田町・霞が関編
みんなが知りたい超高層ビルの秘密 : クレーンは完成した建物からどう降ろす? : どうして大きな地震がきても倒れないの?
尾島俊雄, 小林昌一, 小林紳也 著 ソフトバンククリエイティブ 2010.5
高さ147mの霞が関ビルディングが切り開いた「超高層ビル」の世界は、50年以上にわたり着実な進化を続け、今や300mを超えるビルまで登場する時代を迎えています。
この本は、超高層ビルの建築に深く関わってきた技術者が、設計や建築工事の方法、必要な機械、建物内を快適にする仕掛けなどを幅広く解説するものです。
例えば、超高層といわれる高さまで一体どのように鉄骨などの建材を持ち上げるのでしょうか。答えは、工事が進むにつれて高くなるビルの上を、自ら登っていくクレーンを使う、です。
霞が関ビルディングの建築時に開発されたこの技術を取り上げたページで、クレーンが「山登り」する様子が丁寧に図解されています。
巨大な建築物ならではの地震や強風対策や、空調や給排水に関する工夫など、他にも興味深い話題が盛りだくさん。超高層ビルを見学する際にぜひおすすめしたい一冊です。