本で調べる東京名所 永田町・霞が関編
かわいい土木見つけ旅 : 重厚長大だけじゃない、健気で愛おしいドボクの魅力探訪
三上美絵 著 技術評論社 2023.3
みなさんは土木という言葉を聞いて何を思い浮かべますか。 この本では、土木構造物に焦点をあて、かわいらしさや芸術品のような美しさのある、橋、トンネル、ダムなどを紹介しています。 なかでも、日本水準原点標庫[?]はローマ神殿のような小さな石造りの建物です。 正面には古い書体で水準原点と彫られていて小さいながらも威厳のある佇まいです。 この建物は、明治政府に造家学[?]の教授として雇用されたジョサイア・コンドル[?]の教え子のひとり、工部大学校第一期生の佐立七次郎が設計を手掛けました。 その後、日本水準原点と日本水準原点標庫は、土木学会選奨土木遺産に指定されました。 この本を読んで土木構造物に魅力を感じたら、かわいい土木探しに出かけてみませんか。
日本水準原点標庫 日本水準原点を格納している建物
造家学 現在の建築学に相当する学問
ジョサイア・コンドル イギリスの建築家。1877年(明治10年)に日本政府に招かれて来日して以降、鹿鳴館などさまざまな建築の設計に関わった。