本文へスキップ

ごあいさつ

国立国会図書館国際子ども図書館は、2000(平成12)年に国立の児童書専門図書館として開館しました。以来、所蔵する豊富な国内外の子どもの本の魅力を広く紹介するため、展示会を継続的に開催してきました。この電子展示会は、2020(令和2)年が国際子ども図書館の開館20周年に当たることを記念し、国際子ども図書館で開催した展示会「平成を彩った絵本作家たち」を「電子展示会」として再構成したものです。

国際子ども図書館は、平成という時代の下に生まれ、20年の歩みを進めてきました。この20年、ひいては平成の30年余りの間に、日本の絵本や絵本作家たち、またそれらを取り巻く環境は、様々に変化しました。この電子展示会では、国際子ども図書館の歩みとともにあった平成の時代に活躍した日本の絵本作家35名に焦点を当て、その作品を通して平成を振り返ります。個性豊かな絵本から、平成という時代の多様性の一端が感じられることでしょう。

最後に、展示会開催に当たりご助言をいただいた今田由香先生に心より感謝申し上げます。

国立国会図書館国際子ども図書館

はじめに(この電子展示会について)

電子展示会「平成を彩った絵本作家たち」では、平成の時代に活躍した日本の絵本作家35名を紹介し、それぞれの作家が生み出した絵本とともに、平成という時代を振り返ります。

平成は、1989年1月8日から2019年4月30日までの約30年です。この時代の子どもの本を彩り豊かにしたものの一つとして、絵本作家、特に文と絵の両方を手掛けることで作品表現に磨きをかけた作家たちの存在を挙げることができます。

昭和の時代の影響を受けつつ、平成ではより一層新たな表現が追求され、絵本作家の個性や活動、それぞれの作品も、多種多様なものになりました。芸術家やデザイナーなどの絵本への参入、絵本作家によるライブペインティング、アニメーション制作、ワークショップなど、従来の枠組みにとらわれない試みも広がっていきました。絵本に登場するキャラクターの中には、グッズ化や映像化により、絵本というジャンルを超えて人々を魅了するものも増えています。

また、活躍の機会を海外に見出そうとする日本の絵本作家が目立つようになったこと、保護者と赤ちゃんがともに楽しむ絵本の出版が一層活発になったこと、社会に大きな変化をもたらした震災をテーマとする絵本が数多く誕生したことも平成の特徴です。

多彩な絵本作家たちによる個性豊かな絵本や、時代を特徴付ける様々な絵本を通し、現在の令和にもつながる、平成の絵本の世界を感じ取ってみてください。

*紹介する絵本作家は、おおむね、活躍を始めた時期の順に並んでいます。

*サムネイル画像をクリックすると、拡大画像と作品紹介を表示します。