本文
書誌
題名:魔法の船 回して動かして、変える絵本
原題:Das Zauberboot
魔法の船 6ページのしかけを見る「野うさぎとはりねずみの競争」
版元:Herbert Stuffer; Berlin
刊行年:1929年
ページ数:12ページ
判型:242x207 mm
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野うさぎとはりねずみの競争

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(♪) 家にかえると、はりねずみは彼とそっくりな奥さんと三人の子どもをよんで言いました。「ぼくは野うさぎと競争することになった。」「かてっこないわ!」と奥さんは言いました。「気にしなくていいよ、奥様。頼むことだけしてくれれば良いのです」
野うさぎとはりねずみの競争

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(♪) 五人はそろって野原に行き、はりねずみは奥さんと三人の子どもを生け垣のなかに隠しました。「用意はいいかい?」と野うさぎがききました。「いいよ」とハリネズミが言いました。
野うさぎとはりねずみの競争

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(♪) 野うさぎは「いち、に、さん」とかぞえると、竜巻のように駆け出しました。はりねずみは一、二歩ふみだすと、静かにうずくまりました。しばらく走ったあと、野うさぎは叫びました。「はりねずみ、どこにいるの?」 そこに座っていたはりねずみの奥さんが言いました。「ここにいるよ!」 野うさぎはたいそう驚きました。
野うさぎとはりねずみの競争

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(♪) 野うさぎは叫びました。「また、いくぞ!」 野うさぎがしばらく走ると、はりねずみの息子が叫びました。「僕はもうここにいるよ」 野うさぎは怒って言いました。「もっと、遠くまでいくんだ!」「何処までも、お好きなだけどうぞ」 はりねずみの息子が答えました。(♪)
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野うさぎとはりねずみの競争

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野原の絵の下には円盤が隠れています。ページの右端にすこしはみ出した部分を動かすと、円盤が回転し、野ウサギはどこまで走ってもはりねずみに勝てないしかけになっているのです。