国会議事堂周辺

(https://www.sangiin.go.jp/japanese/taiken/gijidou/10.html)
歴史
永田町周辺は、江戸時代には武家屋敷が多く建っていました。その中に永田という旗本がいたことが、永田町の由来となったと言われています。 江戸城の濠(ほり)に面した広大な敷地には、彦根藩井伊家の上屋敷がありました。 明治時代になると永田町一帯は軍用地とされ、陸軍参謀本部など軍の施設が置かれました。 大正時代には、帝国議会の議事堂を永田町に建設することが決まりました。以後、現代に至るまで、永田町は日本の政治の中心地となっています。
現在の国会議事堂は1936年(昭和11年)に建てられました。当時の帝国議会は衆議院と貴族院の二院制でした。貴族院の議員は選挙ではなく身分や納税額によって選ばれていました。 1947年(昭和22年)に日本国憲法が施行されてからは、衆議院と参議院の二院制となり、いずれも議員は選挙によって選ばれるようになりました。
現在のみどころ
国会議事堂は、正面から見て左側に衆議院、右側に参議院があります。どちらも、手続きをすれば案内付きで院内を参観することができます。
御影石でつくられた重厚な建物は、白亜の殿堂と呼ばれ、大理石などが使われた建物内も意匠が凝らされた造りになっており、廊下には赤じゅうたんが敷き詰められています。 衆議院と参議院のそれぞれの議場では本会議が行われます。議場は吹き抜けになっており、議長席を中心とした半円を描くように議員席が配置されています。記者席や傍聴席は上階にあります。 そのほか議事堂内には、予算委員会などの委員会を開催するための部屋(衆議院では委員室、参議院では委員会室といいます)や、食堂もあります。 衆議院と参議院に挟まれた中央部分の塔には、国立国会図書館国会分館があります。
議事堂を取り囲むように、国会や政府の関連施設が並んでいます。北には国立国会図書館、西には議員会館(衆議院は2棟、参議院は1棟)、南には総理官邸や国会記者会館、内閣府などがあります。 国会議事堂の東側にある公園は国会前庭です。国会前庭は道路を挟んで北に洋式庭園、南に和式庭園があります。都心とは思えない静かな環境です。
また、前庭の中には日本水準原点があるほか、憲政記念館と国立公文書館が一緒に入る新たな施設の建設工事が行われています(令和11年度末に開館予定)。 憲政記念館は、1890年(明治23年)から60年以上にわたり国会議員を務め、日本の議会制民主主義に寄与した尾崎行雄(近代日本人の肖像へリンク)をたたえてつくられた尾崎記念会館に由来する施設です。 現在、憲政記念館は前庭の西側にある仮の建物にあります。議会政治の歴史を学ぶことができます。