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国立国会図書館 国際子ども図書館 「調べる・学ぶ・読む」中高生向け

本で調べる東京名所

上野東照宮

  • 上野東照宮を描いた錦絵
    『清親畫帖』19世紀後半(江戸~明治時代)
  • 上野東照宮の写真
    『仁山智水帖』1902年(明治35年)

歴史

東照宮(とうしょうぐう)は、徳川家康を「東照大権現」という神様としてまつっている神社です。家康は1616年(元和2年)に亡くなった後、神格化され、各地に「東照社」のちに「東照宮」が作られました。なかでも、静岡県の久能山の久能山東照宮や栃木県の日光の日光東照宮が有名です。上野東照宮は1627年(寛永4年)、徳川家康への敬慕の念が厚い大名の 藤堂高虎[?] により造営されました。
1651年(慶安4年)には、三代将軍の徳川家光によって大規模な改築が行われました。当時は浅草に「浅草東照宮」と呼ばれる神社がありましたが、火事で焼失してしまいました。祖父で初代将軍の家康を敬う気持ちが強かった家光は、浅草に東照宮を再建することを許さず、代わりに上野の地で、人々が日光まで赴かなくても東照大権現を参詣することができるようにと、上野東照宮を建て替えました。
その後、幕末の上野戦争(1868年(明治元年))や関東大震災(1923年(大正12年))、さらに第二次世界大戦の空襲もくぐり抜け、江戸時代の建物が現在まで残されています。

 

現在のみどころ

1651年(慶安4年)に造営された現在の社殿(金色殿)は、国の重要文化財です。文化財保護のため内部は非公開ですが、金箔できらびやかに装飾されています。
徳川家光による改築のときに、徳川御三家をはじめ全国の大名が奉納した灯籠が、今でも数多く残っています。ほかにも、日光東照宮の陽明門を模した透かし彫りのある唐門や、石造明神鳥居など歴史的建造物の数々を見ることができます。

藤堂高虎 安土桃山・江戸時代初期の武将。伊勢国(三重県)津藩初代藩主。

 

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