「2019年IBBY選定バリアフリー児童図書」表紙に日本の作品

【2019-069】

国際児童図書評議会(International Board on Books for Young People: IBBY)による推薦図書リスト「2019年IBBY選定バリアフリー児童図書」(2019 IBBY Selection of Outstanding Books for Young People with Disabilities)のカタログがウェブサイトで公開され、表紙に日本からの推薦作品『夏がきた』(羽尻利門 作、あすなろ書房、2017年、ISBN:978-4-7515-2830-3、当館請求記号:Y17-N17-L550)が選ばれた。

IBBY選定バリアフリー児童図書は、IBBYが、障害の有無にかかわらず全ての子どもたちが読書を楽しむことを目的に作成している推薦図書リストである。隔年で各国支部から、障害児の読書に配慮した本や障害を理解するための本の推薦を募り、この中から特に優れた数十冊が選ばれ、リストに掲載される。2019年選定図書には、20か国21言語、40作品が選ばれ、日本からは、カテゴリー1:Specialized formats(特別なニードに応えるためフォーマットに特別な配慮がされた図書)として『布の絵本 モグモグぱっくん』(手のひらの会、2008年)、カテゴリー2:Universal Access(市販されている図書のうち、特別なフォーマットではないが誰にでも分かりやすく、多様な年齢や能力の度合いに対応できる図書)として『夏がきた』、『このあいだになにがあった?』(佐藤雅彦、ユーフラテス 作、福音館書店、2017年、ISBN:978-4-8340-8336-1、当館請求記号:Y17-N17-L415)の合計3作品が選出されている。カテゴリー3:Portrayals of Disability(市販されている絵本や小説(創作)のうち、障害のある子どもやおとなについて描かれている図書)には、日本の作品は選ばれなかった。

日本国際児童図書評議会(JBBY)は、IBBY選定バリアフリー児童図書に選出された図書について、「世界のバリアフリー児童図書展」として国際子ども図書館を含む国内各地で巡回展示を行っており、2019年版の巡回展示は2020年から開始予定である。

Ref:

(2019.06.25 update)