「朝の読書」でよく読まれた本

【2019-086】

2019年5月15日、株式会社トーハンは、朝の読書推進協議会の調査による「2018年度『朝の読書』で読まれた本」を発表した。

「朝の読書」は、1988年に二人の高校教師の提唱によって始まり、全国の学校に広まった読書推進運動であり、わずかな時間でも毎日続けることで、読書への興味を高め、読解力など学力の向上をはかるものである。

今回の調査結果は、同協議会が、全国の小学校、中学校、高等学校に向けて定期的に実施している「朝の読書実態調査」に寄せられた「学校図書館貸し出しベスト5」の回答をまとめたもので、2007年から毎年5月に発表されている。調査期間は2018年4月から2019年3月まであり、90校から回答を得た。主な調査結果は以下のとおり。

  • 定番のシリーズや作家の人気は昨年から継続している。小学校では「かいけつゾロリ」シリーズや「おしりたんてい」シリーズ、中学校、高等学校では、有川浩や東野圭吾などの人気作家の本や、本屋大賞受賞の『かがみの孤城』、実写映画化・アニメ映画化された『君の膵臓をたべたい』など世間で話題になった本が人気だった。
  • 小学校、中学校、高等学校ともに「朝の読書」の時間内でひとつの作品を読み終えることができるような、5分で読める短編を収録したシリーズが好まれた。
  • 読書や勉学の入口、文芸書へのステップとして漫画が読まれることも多く、小学校では、科学の不思議を描いた「科学漫画サバイバル」シリーズ、高等学校では、古典の漫画化である『あさきゆめみし 源氏物語』や文芸作品のコミカライズなどが読まれた。

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(2019.07.23 update)