英国の第11代目Waterstones Children’s Laureate (子どものためのローリエット)は児童文学作家のクレシッダ・コーウェルに決定

【2019-089】

2019年7月9日、桂冠詩人(Poet Laureate)に倣い、子どもの本の優れた作家または画家に、隔年で授与する称号「子どものためのローリエット」の第11代目が、クレシッダ・コーウェル(Cressida Cowell)に決定したと発表された。コーウェルは2019年から2021年までの任期の間、子どもと本のための活動を行う。

コーウェルは、就任にあたり、「本は人を変え、三つの魔法の力を育てる。知性、創造性、そして最も大切な共感力だ」と述べた。また、学校図書館の重要性にも言及し、学校図書館が法令で定められるようにし、公共図書館や図書館員とともに学校図書館に相応の予算を充てられるべく活動すると、抱負を述べた。さらに、子どもが英国経済等に与える価値や文化産業の点から、創造的な知力を伸ばすことや、カリキュラムに創造的な活動を入れることについて語った。

コーウェルは、「子どものためのローリエット」の憲章を発表し、以下の「子どもの権利」を掲げた。

1.楽しむために読む
2.学校・図書館・書店で新しい本に出会う
3.研さんを積んだ図書館員や書店員から助言を受ける
4.自分だけの本を持つ
5.自分たちの姿が本に描かれている
6.本を読んでもらう
7.読む本を自分で決める
8.1週間に少なくとも15分間、創造的な活動をする
9.少なくとも一度はイベントに参加し、作家に会う
10.地球環境が守られ、安心して読書できる

コーウェルはロンドンとスコットランド沖の小さな島で育った。代表作の“How to Train Your Dragon”(邦訳『ヒックとドラゴン』)は映画やテレビシリーズにもなった。

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(2019.07.23 update)