児童文学作家による新型コロナウイルス感染症の詩の翻訳プロジェクト(イタリア)

【2021-029】

2020年に新型コロナウイルス感染症の流行がイタリアで始まった頃、イタリアの著名な児童文学作家ロベルト・ピウミーニ(Roberto Piumini)氏は、ミラノの病院の依頼で新型コロナウイルス感染症の詩 “Che cos’è che in aria vola?”(空気の中になにかいる?)を書いた。

Facebookに投稿された詩は反響を呼び、ボローニャ・ブックフェア(Bologna Children’s Book Fair: BCBF)、ヨーロッパ文芸翻訳家協会(Conseil Européen des Associations de Traducteurs Littéraires: CEATL)、国際翻訳家連盟(International Federation of Translators: FIT)、イタリア翻訳者・通訳者協会(Associazione Italiana Traduttori e Interpreti: AITI)、翻訳者の団体であるStrada(Sezione Traduttori Editoriali, Slc-Cgil)が共同でプロジェクトを立ち上げたところ、世界中から30人を超える訳者が翻訳を寄せた。これらの翻訳は、ボローニャ・ブックフェアの特設ウェブサイトに掲載されている。

韻を踏んだ詩は、手洗いやソーシャル・ディスタンスなどの感染拡大防止策や、協力することの大切さを伝えている。また、人は言葉によって愛を育てることができるとして、「言葉は贈り物であり、種のようなものだ」とつづられている。

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(2021.03.21 update)