子どもの読書傾向に関する調査 “What Kids Are Reading”(米国)

【2021-042】

学校向けの教育ソフト販売などを手がける米国Renaissance Learning社は、2021年3月2日、米国国内の幼稚園から高校までの約2万6千校の児童・生徒約700万人を対象に行った子どもの読書傾向に関する調査 “What Kids Are Reading 2021 edition” の結果を発表した。調査結果の概要は以下のとおりである。

  • 2020年の秋は2019年の秋に比べ、約2倍の時間が電子書籍の読書に費やされた。紙媒体の本を手渡す上での難しさと、オンライン学習の影響で、紙の本の読書量は少なくなった。
  • 同社は読書後に簡単なクイズに回答させる方法で子どもたちが読んだ本の理解度を把握しているが、2019年の秋も2020年の秋も、フィクションの理解度は約80%で、ノンフィクションよりはわずかに高かった。2020年に読まれた本の難易度は、2019年と同程度だった。
  • 2020年の秋に読まれた紙媒体は、フィクションが4分の3を占めた。電子書籍の場合も、フィクションのほうがノンフィクションより多かった。ただしノンフィクションの読書は年々増えている。
  • 調査結果を示した報告書には、各学年によく読まれた本とともに、社会や人の心を学べる本、様々な人と共に生きることや多様性についての本、人気のあるスペイン語の本や新しい本が学年別にまとめられている。

    Ref:

    (2021.04.09 update)