ガザの子ども図書館を支援するIBBYの取り組み

【2021-094】

国際児童図書評議会(International Board of Book for Young People: IBBY)は、パレスチナ自治区ガザ地区にある2つの子ども図書館を2008年から支援している。2014年7月、イスラエル軍のガザ侵攻では、北部の図書館は全壊し、南部の図書館も軍に占拠されて損壊した。また子どもを含む2,000人以上のパレスチナ人が死亡し、18万人を超える人々が住む場所を失った。さらに今年(2021年)5月にもイスラエル軍と武装勢力の間で軍事衝突が発生した。

このような状況のもと、IBBYのチルドレン・イン・クライシス基金(Children in Crisis Fund)は、IBBYパレスチナ支部の報告を受け、今後も図書館の活動を継続し、ビブリオセラピー(読書療法)等を行えるよう、募金を呼びかけている。またパレスチナ支部は、IBBYのホームページにおいて、コロナ禍での体験を子どもたちが絵と文で表した作品を公開している。

IBBYの「チルドレン・イン・クライシス(危機にある子どもたち)」は、戦争、自然災害、社会の混乱により困難な状況にある子どもを支援し、本の提供やビブリオセラピーなどの活動を行うプロジェクトであり、2011年の東日本大震災の際は、日本もこのプログラムから支援を受けている。なお、日本からの寄付は、日本国際児童図書評議会(JBBY)が設置した募金窓口を通して行うことができる。

Ref:

(2021.08.19 update)