2021年 Teens’ Top Ten

【2021-140】

2021年11月4日（木）、米国図書館協会（American Library Association: ALA）の一部門である米国ヤングアダルト図書館サービス協会（Young Adult Library Services Association: YALSA）は、2021年のTeens’ Top Tenを発表した。

Teens’ Top Tenでは、学校や図書館のブッククラブのメンバーが中心となって、前年に出版された本の中から候補作をノミネートし、12歳から18歳の読者がその中から好きな本に投票する。夏の間、候補作を積極的に読んでもらうことをめざして行われており、候補作は4月第2週の全米図書館週間（National Library Week）に発表される。ブッククラブのメンバーは幅広い作品の中から候補作を決定するが、その過程で出版社から送られてきた新刊の見本を読み、書評を書くといった取り組みも行っている。

YALSAのウェブサイトでは、実際に図書館の現場で Teens’ Top Ten を広めるための取り組みの事例が、以下のとおり紹介されている。

  • 候補作と、投票サイトのアドレスをのせたしおりを配布する
  • 候補作と作家を、期間中毎日ブログで紹介する
  • どの本が選ばれるか、みんなで話す機会を設ける
  • 投票専用のパソコンを設置したり、投票サイトのアイコンをデスクトップに置いたりして、投票につなげる
  • 政治の選挙を真似て、子どもたちに候補作のポスターを作成してもらって掲示する
  • 候補作をノミネートするブッククラブの場所を地図上に示したものを掲示し、次回は自館のブッククラブも応募するよう働きかける

本年の Teens’ Top Ten には『ハンガー・ゲーム』（スーザン・コリンズ著）の前日譚 “The Ballad of Songbirds and Snakes”（邦訳『ハンガー・ゲーム 0』）や “One of Us Is Lying”（カレン・M・マクマナス著　邦訳『誰かが噓をついている』）の続編 “One of Us Is Next” などが含まれている。

入選作品一覧

  1. “All Boys Aren’t Blue” by George M. Johnson (Farrar, Straus and Giroux Books for Young Readers/Macmillan)
  2. “The Ballad of Songbirds and Snakes” by Suzanne Collins (Scholastic Inc.)
  3. “Cemetery Boys” by Aiden Thomas (Swoon Reads/Macmillan)
  4. “Clap When You Land” by Elizabeth Acevedo (Quill Tree Books/HarperCollins Children’s Books)
  5. “Five Total Strangers” by Natalie D. Richards (Sourcebooks Fire/Sourcebooks)
  6. “The Inheritance Games” by Jennifer Lynn Barnes (Little, Brown Books for Young Readers/Hachette Book Group)
  7. “Instant Karma” by Marissa Meyer (Feiwel & Friends/Macmillan)
  8. “The Invisible Life of Addie LaRue” by V.E. Schwab (Tom Doherty Associates)
  9. “Legendborn” by Tracy Deonn (Margaret K. McElderry Books/Simon & Schuster’s)
  10. “One of Us Is Next” by Karen M. McManus (Delacorte Press/Penguin Random House)

Ref:

(2021.12.21 update)
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