保護者による子どもへの読み聞かせに関する調査(英国ほか)
【2022-002】
2021年12月14日(火)、英国・オックスフォード大学出版局(Oxford University Press: OUP)は、保護者による子どもへの読み聞かせに関する調査結果 “Gift of Words 2021: The power of reading” を発表した。調査は2021年12月に実施され、英国、オーストラリア、中国、香港から約1,000人ずつ、計約4,000人の保護者から回答が寄せられた。
レポートに挙げられている調査項目は以下のとおり。
- 読み聞かせをする頻度
- 読み聞かせる本を選ぶ際に、自分が幼いころに好きだった本を選ぶか
- 読み聞かせの効果
- 読み聞かせをする理由
- 子どもたちは読書を魅力的に感じているか
- 読み聞かせの時間を大事にしているか
- 読み聞かせを止めた理由
- 読み聞かせをする際の問題や不安
- いつまで読み聞かせをするか
これらの調査を踏まえた結論として、レポートでは以下の3点が挙げられている。
- 調査対象となったすべての国において、保護者は、「読み聞かせ」の持つ価値を明確に認識していること
- 保護者も子どもも、共に同じ本を繰り返し読むことを好むこと
- 読み聞かせを行う保護者に対し、一層のサポートが必要であること
OUPは、調査に参加した保護者が認識していることとして、読み聞かせが子どもとの絆を深めること、知っておいてほしい世界やメッセージを伝えること、デリケートな問題を語り合う契機となることを挙げている。
一方で、多くの保護者が読み聞かせ用の本を選ぶ際に「自分が幼いころに好きだった本を選ぶ」と回答していることをふまえ、OUPは、子どもたちが国際的な課題に問題意識を持ち、理解を深めていくきっかけを作るために、読み聞かせる本の幅を広げることと、そのサポートの必要性を呼びかけている。
調査結果の概要(レポート)は、OUPのウェブサイトから確認できる。
Ref:
- Oxford University Press > News & Features > Parents opt to read old classics to children over new fiction
https://global.oup.com/news-items/current/Gift-of-words20211?cc=jp - Gift of Words 2021: The power of reading
https://fdslive.oup.com/www.oup.com/Group_comms/pdf/GoW_report2021.pdf - 英・オックスフォード大学出版局(OUP)、保護者による子どもへの読み聞かせに関する調査結果を公開(カレントアウェアネス-R, 2021.12.17)
https://current.ndl.go.jp/node/45348
(2022.01.07 update)
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