第29回「いたばし国際絵本翻訳大賞」作品募集

【2022-078】

2022年8月19日(金)、東京都板橋区は第29回「いたばし国際絵本翻訳大賞」の作品募集を開始すると発表した。参加申込は2022年10月31日(月)まで先着順で受け付けている。応募資格は、これまで翻訳作品を出版物や映像作品として発表したことがない者で、過去に同賞の大賞を受賞したことがある場合は別部門に限り応募可能である。入賞者の発表は2023年2月末を予定している。

同賞は国際理解を育むことを目的として1994年に創設され、英語部門とイタリア語部門が設けられている。第29回の英語部門の課題絵本 “Wish”(Chris Saunders作・絵)は、毎年1度舞い降りてくる「ねがいごと」を初めて手に入れたウサギが、何を願えば良いのか悩み、仲良しの動物たちはどんな願いを持っているのか聞きにいく物語である。イタリア語部門の課題絵本 “Prima di dormire”(Giorgio Volpe作、Paolo Proietti絵)では、秋の森で親友のヤマネのクイックと遊びまわるキツネのロッソが、冬の気配を感じ、クイックの冬眠とその間の孤独を予感する様子が描かれる。

板橋区は、世界最大の児童書の見本市ボローニャ・ブックフェア(Bologna Children’s Book Fair)の開催地であるイタリアのボローニャ市と交流があり、印刷産業が盛んなことから「絵本のまち板橋」として、絵本に親しむ環境作りや絵本作家の育成などを行っている。また、板橋区立中央図書館内のいたばしボローニャ絵本館は、ボローニャ・ブックフェアから寄贈された絵本を中心に、世界約100か国、70言語の絵本3万冊を所蔵しており、絵本の展示のほか、小学生・中学生の絵本作りワークショップ、外国語のおはなし会、絵本の読み聞かせ動画の配信等の取り組みを行っている。

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(2022.09.07 update)