子どもの読書傾向に関する調査 “What Kids Are Reading” 2023年版(米国)

【2023-035】

学校向けの教育ソフトウェア販売などを手がける米国Renaissance Learning社は、国内の幼稚園から高校までの約2万2千校の児童・生徒約540万人を対象に行った子どもの読書傾向に関する調査 “What Kids Are Reading 2023 edition” の結果を発表した。この調査は、同社が提供する読書支援ソフトウェアAccelerated Readerおよび電子書籍サービスmyONのデータを用いて行われた。

報告書には、学年ごとに人気の紙の本の上位10冊、および電子書籍上位5冊(Top Print Titles / Popular Digital Books)のほか、スペイン語ネイティブスピーカーのために書かれた本(Authentic Spanish Literature)、社会の多様性や公平性、包括性をテーマにした本(Diversity, Equity, and Inclusion Themes)が紹介されている。また、今回の調査で初めて、人気のオーディオタイトル(In Demand Audio)のリストが含められた。

そのほか、3又は4学年を1グループとして、各グループで読まれた本の上位100冊のうち、それぞれの州内で最もよく読まれた本の表紙を地図上に示したものが掲載されており、全米でのランキングと比較した際に、それぞれの州の傾向がうかがえる。また、進級して新しい学年になった子どもたちが初めて読む本として、2022年秋に選んだ本(New and Now Reads)もグループごとに挙げられている。

加えて、報告書内では楽器の練習に例えた「読書の練習」の必要性についても触れられており、毎日の15分以上の読書の効果や、読書時間が生徒の語彙力、理解力、学力の成長に直接関係していることが述べられている。

また、同調査が15周年を迎えることを記念して、今回の報告書では15年の調査を通して人気があり続けている作品なども特集されている。

Ref:

(2023.05.09 update)