2024年IBBY朝日国際児童図書普及賞、受賞団体決定

【2024-048】

2024年4月8日(月)、国際児童図書評議会(International Board on Books for Young People: IBBY)は、IBBY朝日国際児童図書普及賞(IBBY-Asahi Reading Promotion Award)の受賞団体を発表した。同賞は、1986年に東京で開催された第20回IBBY世界大会を記念して、朝日新聞社がスポンサーとなり創設された。青少年の読書推進のために優れた活動を行い、永続的な貢献をした団体・専門機関が、各国支部からの推薦を受けて隔年で選出され、賞金1万ドルが贈られる。授与式は、2024年8月から9月にかけてトリエステ(イタリア)で開催されるIBBY世界大会で行われる。

受賞団体

ATD フォース ワールズ ストリート ライブラリーズ(ATD (All Together in Dignity) Fourth World’s Street Libraries
フランス

貧しい地区をはじめ、フランス全土に屋外図書館を開設する取組であり、毎週、ボランティアが子どもたちとともに本を読み、創造的な活動を行っている。同団体の活動は1968年に始まり、フランス全土に60以上の屋外図書館を設置してきた。カラフルな毛布というシンプルな道具を使い、読書とその後の活動のためのスペースを公共の場に設け、だれでも簡単に参加できる機会を提供している。子どもたちの学習意欲を培い、創造性をのばし、貧困のサイクルを断ち切ることを目的としている。同賞の審査員は、限られた物資でできるプロジェクトの汎用性と、PC等を活用した研修を通して地域が関われる点を評価した。

ATD フォース ワールズは1950年代にフランスで生まれ、現在は世界各地で貧困、教育、人権などの問題を解決するためのプロジェクトを行っている。今回受賞したストリート ライブラリーズは、その内フランスで活動している ATD Quart Monde France の屋外図書館の活動である。

Ref:

(2024.06.06 update)