子どもの読書傾向に関する調査 “What Kids Are Reading” 2024年版(米国)

【2024-056】

学校向けの教育ソフトウェア販売などを手がける米国Renaissance Learning社は、国内の幼稚園から高校までの約2万2千校の児童・生徒約540万人を対象に行った子どもの読書傾向に関する調査 “What Kids Are Reading 2024 edition” の結果を発表した。この調査は、同社が提供する読書支援ソフトウェアAccelerated Readerおよび電子書籍サービスmyONのデータを用いて行われた。

報告書には、学年ごとに人気の紙の本の上位10冊、および電子書籍上位5冊(Top Print Titles / Popular Digital Books)のほか、スペイン語ネイティブスピーカーのために書かれた本(Authentic Spanish Literature)、読了後の評価が最も高かった本(Highest Rated Reads)、多種多様な背景を認め合い、手を携えて成長していくことを促す本(Recognizing Resilience)が紹介されている。また、2024年版の序文を書いたJulianne Robar氏の専門分野がコンテンツ開発と人工知能であることから、”We Asked AI”というセクションも追加された。本セクションは二つのトピックに分けられており、「学年ごとに人気の本の上位タイトルに共通するテーマは何か」、「この学年の人気作家リストに追加するべき作家は誰か」という問いかけに対する人工知能の回答が、学年ごとに掲載されている。

そのほか、3又は4学年を1グループとして、各グループで読まれた本の上位100冊のうち、それぞれの州内で最もよく読まれた本の表紙を地図上に示したものが掲載されており、全米でのランキングと比較した際に、それぞれの州の傾向がうかがえる。また、子どもたちに未来への様々な可能性を想像させるような、テクノロジーや人工知能などのトピックを扱った本(Futuristic Finds)もグループごとに挙げられている。さらに、各グループの読書習慣の分析と読書促進のためのアドバイスも掲載されている。

Ref:

(2024.07.02 update)