英国の第13代「子どものためのローリエット」

【2024-083】

2024年7月2日(火)、桂冠詩人(Poet Laureate)に倣い、子どもの本の優れた作家または画家に、隔年で授与する称号「子どものためのローリエット」(Waterstones Children’s Laureate)の第13代目が、作家・映画脚本家のフランク・コットレル・ボイス(Frank Cottrell-Boyce)に決定したと発表された。コットレル・ボイスは2024年から2026年までの任期の間、子どもと本のための活動を行う。

コットレル・ボイスは就任にあたり、多くの子どもたちが貧困の中にあるという危機的状況を強調するとともに、「見えない特権と不平等」の問題に取り組むことを誓った。また、読書を楽しむことが人生のチャンスを増やすとして、「読書の権利:本が明るい未来をつくる」というキャンペーンを行い、「力のある人たちがきちんと耳を傾け、行動を起こすようにする」ために、政治、教育、リテラシー、子どもの専門家による全国的な会議を行うことなども計画している。

コットレル・ボイスは2004年、デビュー作となる児童書 “Millions”(邦訳『ミリオンズ』)でカーネギー賞を受賞した。”The Unforgotten Coat” で2012年にガーディアン賞、2013年にドイツ児童文学賞児童書部門を受賞している。2012年にはダニー・ボイル監督の下、ロンドンオリンピックの開会式の脚本も手がけた。

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(2024.09.24 update)