Scholastic社(米国)が子どもの読書に関する報告書を公開

【2024-092】

2024年8月20日、児童向けの出版・教育などを手掛ける米国のScholastic社は、子どもの読書活動に関する調査報告書 “Kids & Family Reading Report” の第8版の調査結果をまとめた Family Guide を公開した。この調査は2022年12月から2023年1月にかけて、1,724組の親子を対象に実施した。報告書には、家庭や学校図書館などの読書環境や、本を介した親子の関わり、本が親子の会話に与える影響、おすすめの本、家庭での読書に関するアドバイスなどがまとめられている。

報告書によると、例えば12~17歳の子どもについてパンデミック前後での精神状態を比較した場合、本をあまり読まない子の方が不安や悲しみ、孤独などを感じやすい傾向が見られるなど、読書がメンタルヘルスにも影響するとされている。そのほかの主な内容は、以下のとおりである。

  • 0~5歳の子どもをもつ親の54%が、本は子どもが感情について理解するのに役立つとし、47%が、子どもの関心を広げるのに役立つと回答した。
  • 6~11歳の子どもをもつ親の多くは、子どもが直面する可能性のある新たな経験について話しあうのに役立つ本を求めており、そうした本のテーマとして、20%の親が「いじめ」を挙げた。
  • 12~17歳の子どもをもつ親の63%が、子ども自身と似ていたり、同じような体験をしたりする登場人物の物語を読むことが、大切だと考えている。
  • 12~17歳の子どものうち54%が、本は自分の感情と向き合うのを助けてくれると回答している。たとえば、28%が「自信」、24%が「幸福感」、21%が「感謝の気持ち」を挙げた。

Ref:

(2024.11.16 update)