公共図書館における、ゲームを通じた情報リテラシー強化に関する取組(ドイツ)

【2024-093】

ドイツのシュレースヴィヒ=ホルシュタイン中央図書館(Büchereizentrale Schleswig-Holstein)は、ゲームを通じて、子どもの情報リテラシーを強化する教育活動に力を入れている。

同図書館が作成したシミュレーションゲーム「フェイクハンター」(Die FakeHunter)は、「grade 8」(13歳から14歳)以降の生徒を対象としている。ゲーム内で、生徒たちは少人数のグループを作り、それぞれ探偵として活動する。情報の真偽を見極めるための「5つのフェイクチェックツール」を活用することで、ウェブサイトに掲載されたニュースが事実に基づいているものなのか、フェイクニュースなのかを確かめる。ゲームを通して、生徒たちはデジタルメディアとアナログメディアを批判的かつ適切に使用する方法を体得することができる。

現在、「フェイクハンター」プロジェクトはシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州以外の他の連邦州とドイツ語圏諸国に展開されている。さらに、2022年には、エジプト版や韓国版も各国のゲーテ・インスティテュートによって実施されるなど、世界的な広がりを見せている。

同図書館ではこのほか、地元の学校と提携し、図書館のリソースを用いて、青少年がゲームを多角的な視点で批判的に評価し、全国的なネットワークを通じて意見交換を行う取組「Gameguides」なども行っている。

Ref:

(2024.11.16 update)