第74回小学館児童出版文化賞の受賞作品決定

【2025-082】

2025年9月11日(木)、小学館は第74回小学館児童出版文化賞の受賞作品を発表した。同賞は児童出版文化の向上に貢献すると認められる、幼年ならびに少年少女に薦めたい優れた作品および作家を毎年選定し顕彰するものである。

2024年3月から2025年2月までに発表された、絵本(創作絵本・写真絵本など)、童話・文学(フィクション・詩・シナリオなど)、その他(ノンフィクション・科学絵本・図鑑・事典など)の出版物(翻訳・キャラクター・コミックスなどは除く)を対象として選考が行われた。予備選考を経て、荒井良二氏、鈴木のりたけ氏、舘野鴻氏、富安陽子氏、森絵都氏の5名の審査委員によって受賞作が決定した。

受賞作品(一覧)

あの空の色がほしい
蟹江杏 著、河出書房新社、2024年、ISBN:978-4-309-03188-0

絵を描くことが好きな小学4年生のマコは、屋根の上に巨大なオブジェを乗せた奇妙な家を見つける。そこには変人と噂される芸術家「オッサン先生」が住んでおり、マコはそこで絵を習いたいと頼み込む。

王様のキャリー
まひる 著、講談社、2024年、ISBN:978-4-06-536494-9

中学2年生の勝生は、不遜な態度と圧倒的なプレイングから「王様」と呼ばれるeスポーツのストリーマー・lionにハマっている。ある日、病院で出会った車椅子の少年リオがlion本人だと知り、ふたりはゲームを通じて友情を深めていく。本作は、第64回講談社児童文学新人賞を受賞した応募作に、加筆・修正したもの。

山のフルコース
はらぺこめがね 作、小学館、2024年、ISBN:978-4-09-725283-2

山奥にひっそりとたたずむ一軒のレストラン。メニューは、「山のフルコース」のみ。どこからかやってきたお客さまに、今日も美しい山のフルコースがふるまわれる。

Ref:

(2025.11.11 update)