児童文学賞一覧(国内の主な児童文学賞)

※記載は賞名の五十音順。
※参考:「日本の児童文学賞受賞作品を調べるには」(リサーチ・ナビへリンク)

最終更新日:2024年4月12日

国内の主な児童文学賞

巖谷小波文芸賞

主催者 日本青少年文化センター
創設年 1978年
対象作品 主として、1年間に発表された作品(児童読物、再話、大衆児童文学、翻訳、劇作、編集など)又は業績
発表時期 10月ごろ
説明 青少年文化の開拓者として先駆的役割を果たした巖谷小波の業績を記念し、その遺志を社会の中で継いでいくことを目的に創設されました。青少年の文化における先駆的な働きに贈られます。

小川未明文学賞

主催者 小川未明文学賞委員会、上越市
創設年 1991年
対象作品 小学生を読者の対象とした未発表の創作児童文学
発表時期 3月ごろ
説明 日本近代童話の父といわれる小川未明の没後30周年を記念して創設されました。未明の文学精神である「人間愛と正義感」を子どもたちに育むような創作児童文学作品に贈られます。

けんぶち絵本の里大賞

主催者 けんぶち絵本の里づくり実行委員会
創設年 1991年
対象作品 前年4月1日から当年3月31日までに国内の出版社から発行された絵本で「絵本の里大賞」に応募された作品
発表時期 10月ごろ
説明 絵本の里剣淵町の知名度を高めることにより、絵本の里創りに対する理解と協力を深め、児童文化の発展に寄与することを目的に創設されました。大賞は「絵本の館」来館者の投票によって選ばれます。

講談社絵本新人賞

主催者 講談社
創設年 1979年
対象作品 幼児・児童を読者対象とした自作未発表の創作絵本作品
発表時期 8月ごろ
説明 講談社創立70周年を記念して、絵本出版会に新風を吹き込み、新しい絵本創作の機運を呼び起こす作品を期待して創設されました。

講談社児童文学新人賞

主催者 講談社
創設年 1959年
対象作品 児童を読者対象とした自作未発表の小説及び長編童話
発表時期 8月ごろ
説明 講談社創立50周年を記念して「講談社児童文学作品」として創設され、第5回から現在の名称となりました。

講談社絵本賞

主催者 講談社
創設年 1970年
対象作品 前年3月1日から当年2月末日までに刊行された絵本
発表時期 4月ごろ
説明 講談社出版文化賞は、講談社創業60周年を記念して、さし絵、写真、ブックデザイン、児童漫画、絵本の5部門において、新分野の開拓と質的向上をはかり、出版文化の発展に寄与することを目的に創設されました。2019年の創業110周年を迎えるにあたり、2018年に各賞の見直しを行い、講談社出版文化賞絵本賞から講談社絵本賞に改称されました。

産経児童出版文化賞

主催者 産経新聞社
創設年 1954年
対象作品 前年1月1日から12月31日までに初版で発行された児童向け図書(学習参考書は除く)
発表時期 5月ごろ
説明 「次の世代をになう子どもたちに良い本を」という趣旨で創設されました。学習参考書を除く全児童図書を対象に、最も優秀な図書に贈られます。

JBBY賞

主催者 日本国際児童図書評議会
創設年 2007年
対象作品 記載なし
発表時期 6月ごろ(隔年)
説明 国際児童図書評議会(IBBY)の日本窓口として、また、広く子どもの本に関する国際協力の対外機関として国内外でさまざまな活動を行っている日本国際児童図書評議会(JBBY)が、子どもの本の世界で国際的に活躍する人々を表彰する目的で創設しました。過去2年の間にJBBYが様々な国際賞に対し推薦した作家、画家、翻訳者及び出版社の中から受賞者が選ばれます。

児童文芸新人賞

主催者 日本児童文芸家協会
創設年 1972年
対象作品 前年1月1日から12月31日までに初版刊行された創作童話、小説、ノンフィクション、詩、童謡
発表時期 4月ごろ
説明 日本児童文芸家協会の機関誌「児童文芸」が月刊となったのを機に創設されました。

児童文芸ノンフィクション文学賞

主催者 日本児童文芸家協会
創設年 2017年
対象作品 2年間に出版された、優れた児童向けノンフィクション
発表時期 4月ごろ
説明 これまでの福田清人賞を継承し、児童文芸幼年文学賞と交互に隔年で行われます。

児童文芸幼年文学賞

主催者 日本児童文芸家協会
創設年 2016年
対象作品 2年間に出版された日本児童文芸家協会会員による優れた幼年童話・絵本
発表時期 4月ごろ
説明 児童文芸ノンフィクション文学賞と交互に隔年で行われます。

小学館児童出版文化賞

主催者 小学館、日本児童教育振興財団
創設年 1996年
対象作品 前年4月から当年3月までに発表された絵本、童話・文学、図鑑、事典等の児童出版物
発表時期 9月ごろ
説明 児童出版文化の向上に貢献すると認められる作品及び作家を毎年選定し顕彰しています。小学館の創業30周年を記念し1952年に創設された小学館児童文化賞は、小学館文学賞と小学館絵画賞という二つの賞に分かれた後、1996年に小学館児童出版文化賞として発展的に統合されました。

高橋五山賞

主催者 高橋五山賞審査委員会(文民教育協会子どもの文化研究所)
創設年 1961年
対象作品 紙芝居
発表時期 6月ごろ
説明 教育紙芝居生みの親、高橋五山の業績を記念して創設されました。出版された紙芝居の中から優秀な作品に贈られます。

長編児童文学新人賞

主催者 日本児童文学者協会
創設年 2002年
対象作品 小学生中学年から中学生を対象にした自作未発表の長編創作児童文学
発表時期 5月ごろ
説明 児童文学の世界に新風を吹き込む長編小説に贈られます。

坪田譲治文学賞

主催者 岡山市、岡山市文学賞運営委員会
創設年 1984年
対象作品 前年9月1日から当年8月31日までの1年間に刊行された文学作品
発表時期 1月ごろ
説明 岡山市出身の小説家・児童文学作家である坪田譲治の業績をたたえると共に、市民の創作活動を奨励し、市民文化の向上に資する目的で創設されました。大人も子どもも共有できる世界を描いた文学作品に贈られます。

日産 童話と絵本のグランプリ

主催者 大阪国際児童文学振興財団
創設年 1984年
対象作品 子どもを対象とした、未発表かつ日本語で書かれた創作童話・創作絵本
発表時期 3月ごろ
説明 優れた作品や作家を世に送り出し、夢や想像力あふれる童話と絵本を子どもたちに届けたいとの願いから、大阪府立国際児童文学館の開館を記念して創設されました。

日本絵本賞

主催者 全国学校図書館協議会
創設年 1995年
対象作品 10月1日から翌年の9月30日までに日本において出版された絵本
発表時期 3月ごろ
説明 絵本芸術の普及、絵本読書の振興、絵本出版の発展に寄与するために創設されました。

日本子どもの本研究会作品賞

主催者 日本子どもの本研究会
創設年 2017年
対象作品 前年1年間に出版された絵本、児童文学、ノンフィクション等のうち、本研究会に献本され、選定委員会にて選定された作品
発表時期 6月ごろ
説明 日本子どもの本研究会の創立50周年を記念して創設されました。図書館や学校等の現場で子どもたちに手渡したい優れた本に贈られます。

日本児童文学者協会賞

主催者 日本児童文学者協会
創設年 1961年
対象作品 前年1年間に出版された創作単行本、詩集、評論・研究書
発表時期 5月ごろ
説明 1951年に創作を活発にするために創設された児童文学者協会児童文学賞と新人発掘のために創設された児童文学者協会新人賞をひとつにして1961年に創設されました。

日本児童文学者協会新人賞

主催者 日本児童文学者協会
創設年 1968年
対象作品 前年1年間に出版された創作単行本、詩集、評論・研究書(初作及び2冊目まで)
発表時期 5月ごろ
説明 優れた児童文学作品(単行本)を世に送った新人に贈られます。

日本児童文芸家協会賞

主催者 日本児童文芸家協会
創設年 1976年
対象作品 前年1月1日から12月31日までに刊行された作品
発表時期 4月ごろ
説明 日本児童文芸家協会の初代会長、浜田広介の遺徳をしのんで創設されたもので、1年間に出版された協会会員の作品の中から、最優秀と認められた著作に贈られます。

野間児童文芸賞

主催者 野間文化財団
創設年 1963年
対象作品 過去1年間に新聞や雑誌、単行本などに発表された作品
発表時期 11月ごろ
説明 講談社初代社長、野間清治の遺志により設立された財団法人野間文化財団の公共の事業として、野間文芸賞に包合されていた児童部門を独立させて制定されました。児童向けの文学やノンフィクションを対象に優秀な作品に贈られます。

ひろすけ童話賞

主催者 ひろすけ童話賞委員会(山形県高畠町、高畠町教育委員会、浜田広介記念館、日本児童文芸家協会)
創設年 1990年
対象作品 前年7月1日から当年6月30日までに単行本として新たに発表された幼年童話(小学校低学年向きの創作)と絵本
発表時期 9~10月ごろ
説明 日本のアンデルセンと謳われた日本児童文芸家協会初代会長、浜田広介の業績をたたえて創設されました。新しい童話世界を創設する、特に優れた作品に贈られます。

福島正実記念SF童話賞

主催者 岩崎書店、創作集団プロミネンス(前身:少年文芸作家クラブ)
創設年 1983年
対象作品 小学3、4年生から読め高学年でも楽しめるSF及びSF的なファンタジー、冒険、ミステリー、ホラー、ナンセンスなどの空想物語で、1作で単行本になりうるもの
発表時期 4月ごろ(隔年)
説明 SF童話の分野に先駆的な業績を残した福島正実を記念し創設され、児童文学に新風を吹き込むような優れた新人と作品の発掘を目指しています。

三越左千夫少年詩賞

主催者 日本児童文学者協会
創設年 1997年
対象作品 前年1月1日から12月31日までに出版された中堅、新人詩人による少年少女詩集(童謡詩集を含む)
発表時期 5月ごろ
説明 少年詩、童謡を中心に多年にわたり創作活動をした詩人三越左千夫の遺族の申し出により、少年少女詩の振興を図ることを目的に創設されました。
参考文献

【】内は当館請求記号。

  • 『最新文学賞事典. 2014-2018』日外アソシエーツ, 2019.4 【KG2-M3
  • 『最新文学賞事典. 2009-2013』日外アソシエーツ, 2014 【KG2-L8
  • 『日本児童文学大事典』大阪国際児童文学館 大日本図書, 1993 【KG2-E42