子どもの読書傾向に関する調査 “What Kids Are Reading”(英国)

【2016-096】

英国ダンディー大学(University of Dundee)の Keith Topping 教授が、子どもの読書傾向に関する調査 “What Kids Are Reading” の結果を発表した。今回で8回目を迎えるこの調査は、2014年から2015年まで、英国の生徒約725,369人を対象に行われた。中学生に最も支持された本は、ブログやYouTubeで人気を博している Zoe Sugg の “Girl Online” であり、ソーシャルメディアが子どもの読書に大きな影響を与えていることを示した。そのほかの主な調査結果は以下のとおりである。

  • 子どもたちが読んでいる本の難易度は、全体的に若干高くなっている。
  • 実力に比べずっと難しい本でも、関心があれば、子どもは読んで理解することができる。
  • 中学生は、実力に比べ難易度の低い本を読んでいる。
  • 子ども、特に中学生が読むノンフィクションは、難易度が十分に高くない。
  • 小学生男子は好きな作家の本を選ぶ傾向にあり、女子はより幅広く読んでいる。

Topping 教授はこの調査結果を受けて、「難しくても好きな本ならば、子どもは読んで理解できる。実力に合った難易度の本を中学生に読ませるためには、親や図書館員が本を薦めるのではなく、子ども同士で本を紹介させてはどうか」と述べた。

Ref:

(2016.10.25 update)