子どもと本の情報・調査

所蔵すべきYAトップ100(米国)

【2017-087】

School Library Journal(SLJ)が、図書館向けのブックリスト“所蔵すべきYAトップ100 (Top 100 Must-Have YA)”を発表している。2015年11月、SLJは、必読のYAについて、図書館員を対象に投票・調査を実施し、274名から回答を得た。ヤングアダルト作品についての意見は様々だが、よりエンターテイメント性が重視されるようなジャンル小説や、現代的な作品が、10代向けに売り出される本として重要な位置を占めてきたことは明らかである。

SLJのウェブサイトに調査が掲載された際、ティーン・YAのコーナーの担当編集者は、「一般的には、ヤングアダルト作品は12歳以上が対象だという認識がある」と述べたが、調査によると、多くの人はYAという言葉はそれよりも少し年長の読者を対象とする、と捉えていることがわかった。調査では、「中学生向けの作品と高校生向けの作品をどう区別するか」にも焦点があてられ、年齢に適した題材の作品を読むべきだという意見がある一方で、境界はとてもあいまいであるため、中学生向けと高校生向けでわける必要はないという意見もみられた。

また、リストに“多様な”人々を扱った作品が少なかったことも、特徴的である。投票が行われた当時は、人種、性別、障害による差別をなくし、民族、文化、宗教的、性的マイノリティによって書かれた児童書や、そうした多様な人々を描いた児童書を推進する “We Need Diverse Books”(WNDB)の活動が盛んな時期であったにもかかわらず、上位50作品の中に、そういった作品はわずか7作品であった。

投票によって選ばれた“所蔵すべきYAトップ100”のうち、上位10作品は以下のとおり。

1. The “Harry Potter” series by J.K. Rowling(邦訳「ハリー・ポッター」シリーズ)
2. The “Hunger Games” trilogy by Suzanne Collins(邦訳「ハンガー・ゲーム」シリーズ)
3. “Speak” by Laurie Halse Anderson(邦訳『スピーク』)
4. “The Fault in Our Stars” by John Green(邦訳『さよならを待つふたりのために』)
5. “Eleanor & Park” by Rainbow Rowell(邦訳『エレナーとパーク』)
6. “The Book Thief” by Markus Zusak(邦訳『本泥棒』)
7. “The Absolutely True Diary of a Part-Time Indian” by Sherman Alexie(邦訳『はみだしインディアンのホントにホントの物語』)
8. The “Divergent” series by Veronica Roth(邦訳「ダイバージェント」シリーズ)
9. “The Perks of Being a Wallflower” by Stephen Chbosky(邦訳『ウォールフラワー』)
10. “Thirteen Reasons Why” by Jay Asher(邦訳『13の理由』)

100作品全てが掲載されたリストは、SLJのウェブサイトからダウンロードできる。

Ref:

(2017.09.26 update)