第7代目児童文学大使(National Ambassador for Young People’s Literature)がジェイソン・レノルズに決定(米国)

【2020-021】

2020年1月13日、ジェイソン・レノルズ(Jason Reynolds)が、米国の第7代目児童文学大使(National Ambassador for Young People’s Literature)に指名された。

児童文学大使は、生涯にわたる識字能力、教育、生活の発展と向上における、子どもの本の重要性を示す目的で、2008年に創設された。米国民、または米国在住の作家・画家で、子どもの本に大きな貢献をしただけでなく、読書推進のために、積極的かつ定期的な活動を行える者の中から、教育者、図書館司書、書店員、児童文学専門家等からなる選定委員会の推薦に基づき、米国議会図書館長が隔年で指名する。

レノルズの “Ghost”(邦訳『ゴースト』)は2016年の全米図書賞児童文学部門最終候補になり、“The Boy in the Black Suit” と “All American Boys”(Brendan Kielyとの共著)は、アフリカ系米国人作家・イラストレーターの児童文学・ヤングアダルト作品を対象とするコレッタ・スコット・キング賞の最終候補に2016年に選ばれた。“Long Way Down”(邦訳『エレベーター』)は2018年のエドガー賞(ヤングアダルト小説部門)を受賞したほか、同年のニューベリー賞、プリンツ賞、コレッタ・スコット・キング賞各賞の最終候補にも選ばれた。“Look Both Ways: A Tale Told in Ten Blocks” は2019年の全米図書賞児童文学部門最終候補に選ばれている。

レノルズの児童文学大使としての活動方針は「マイクをにぎれ、君の物語を語れ」(“GRAB THE MIC: Tell Your Story”)である。17歳になるまで、1冊の本を読みとおしたことがなかったと語るレノルズは、若い人が語る物語に耳を傾け、互いの物語を分かち合えるようにしたいと考えている。2020年から2022年までの任期の間、小さな町をまわり、若い人たちと語り合う予定である。米国議会図書館長はレノルズを指名するにあたり、「読者は、レノルズとその作品から刺激をうけ、自分を信じ、批判的に考え、地域をつなぐことを知る」と語った。

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(2020.02.25 update)