2022年版米国図書館界の現状報告書

【2022-039】

2022年4月4日(月)、米国図書館協会(American Library Association: ALA)は、4月3日(日)から9日(土)までの全米図書館週間(National Library Week)にあわせて、2022年版米国図書館界の現状報告書 “State of America's Libraries Report 2022” を刊行した。

2022年版報告書は、図書館がどのように地域の要望にこたえてきたかに焦点を当てている。

また、報告書によれば、2021年は729件の撤去要望が図書館に寄せられた。その数は過去20年間で最も多く、対象は主に人種、ジェンダー、LGBTQIA+を扱った本だった。

これを受けて、ALA会長の Patricia “Patty” Wong 氏は、「わたしたちは、子どもの読書に関する親の選択を尊重するとともに、それについて親は他者の介入を受けるべきでないと考えている。異なる視点に触れられるような、多様な本と出会う機会が、若い人たちには必要である」と語っている。

また、2022年3月24日(木)に公開されたALAの調査結果によれば、公立学校に通う生徒の親の74%が、学校図書館員の選書を信頼しており、物議を醸すようなテーマの本についても、年齢に応じて学校図書館で利用できるべきだと、多くの人が回答している。2022年3月に実施された調査でも、回答者の90%以上が、地域や学校の図書館員が果たす役割を評価している。

報告書の全文は、ALAのウェブサイトから閲覧できる。

Ref:

(2022.04.28 update)