国際交流基金の翻訳推薦著作リスト(児童書)

【2022-077】

国際交流基金は、海外での翻訳出版を薦める「翻訳推薦著作リスト」 “Worth Sharing – A Selection of Japanese Books Recommended for Translation” に、児童書59冊を Lifelong Favorites として新たに追加した。日本国際児童図書評議会(JBBY)の協力により、5歳から12歳の子どもを対象とする本の中から選書したもので、「昔話」「ロングセラー」「2000年以降に出版され、今後ロングセラーになることが期待される図書」という3つのカテゴリーに分けて紹介している。

国際交流基金は “Worth Sharing – A Selection of Japanese Books Recommended for Translation” を2012年から2017年まで冊子で発行し、現在はウェブサイトでその情報を公開している。掲載された図書の翻訳出版については、国際交流基金の「翻訳出版助成プログラム」において、支援が優先的に検討される。このプログラムは、日本の本を翻訳出版しようとする海外の出版社や団体を対象としており、日本の法人・個人は申請することができない。例年9月に募集が始まり、締め切りは11月に設けている。

2022年に米国図書館協会児童図書館サービス協会(Association for Library Service to Children, a division of the American Library Association: ALSC, ALA)のバチェルダー賞を受賞した、柏葉幸子による『帰命寺横丁の夏』(2011年、講談社)の英訳 “Temple Alley Summer” も、「翻訳出版助成プログラム」の助成を受けて、米国で出版されたものである。

Ref:

(2022.08.24 update)