第8代目児童文学大使(米国)

【2023-022】

2023年1月18日(水)、メグ・メディナ(Meg Medina)が、米国の第8代目児童文学大使(National Ambassador for Young People’s Literature)に指名された。

児童文学大使は、生涯にわたる識字能力、教育、生活の発展と向上における、子どもの本の重要性を示す目的で、2008年に創設された。米国民、または米国在住の作家・画家で、子どもの本に大きな貢献をしただけでなく、読書推進のために、積極的かつ定期的な活動を行える者の中から、教育者、図書館司書、書店員、児童文学専門家等からなる選定委員会の推薦に基づき、米国議会図書館長が隔年で指名する。

就任にあたり、メディナは、「本や物語を生活の一部とし、相互理解を広げるような物語を分かち合えるようにしたい」と語った。「みんなで本の話をしよう」(“Cuéntame!: Let’s talk books”)を活動方針として、家、教室、図書館、地域の中で、自分の体験として感じられたり、新たな見方を示してくれたりするような本について、語り合う機会を作っていきたいと述べている。

メディナはキューバ系移民の家庭に生まれ、ニューヨークで育った。多様性を表す児童書を推進する運動 We Need Diverse Books に設立時から携わっている。2014年に “Yaqui Delgado Wants to Kick Your Ass” でプーラ・ベルプレ賞、2019年に “Merci Suárez Changes Gears”(邦訳『スアレス一家は、今日もにぎやか』)でニューベリー賞を受賞した。同作は、米国では続編も2冊刊行されている。

Ref:

(2023.04.12 update)