SLJがBest Books 2023を発表

【2024-001】

2023年11月20日(月)から22日(水)にかけて、米国の学校図書館向け雑誌School Library Journal(SLJ)は、2023年の Best Books を部門別に発表した。リストには「絵本」(Picture Books)25冊、「低学年向け」(Transitional Books)16冊、「中・高学年向け」(Middle Grade)26冊、「ヤングアダルト」(Young Adult)25冊、「詩」(Poetry)8冊、「小学生向けノンフィクション」(Nonfiction/Elementary)16冊、「中高生向けノンフィクション」(Nonfiction/Middle to High School)28冊、「グラフィックノベル=対象年齢の高い長編漫画作品」(Graphic Novels)25冊が紹介されている。

「絵本」のカテゴリーには、ごみの山を美しい場所に変えようと決意する子どもの姿を通して、誰もが力を合わせて変化を起こせることを伝える “Something, Someday”(邦訳『いつかきっと』)、ポーランド出身の祖母と少年が、言葉の壁を越えて心を通わせる“My Baba’s Garden”(邦訳『おばあちゃんのにわ』)、百鬼夜行をテーマにした “Tokyo Night Parade” 等が選ばれ、「低学年向け」には『プリンセス・イン・ブラック』シリーズの中の一冊 “The Princess in Black and the Prince in Pink” 等が選ばれている。

「ヤングアダルト」には、2023年ボストングローブ・ホーンブック賞受賞作 “Warrior Girl Unearthed” 等が、「中高生向けノンフィクション」には、第二次世界大戦中、大統領令9066号により日系米国人が強制収容される中、米国のために戦ったり、法廷で抗議したりした日系人に焦点を当てた “Facing the Mountain (Adapted for Young Readers): A True Story of Japanese American Heroes in World War II”、絵本作家ジェリー・ピンクニーが自身の子ども時代を描いた “Just Jerry: How Drawing Shaped My Life”、作家ルータ・セペティスが回想を交えつつ、創作について語った “You: The Story: A Writer’s Guide to Craft Through Memory” 等が選ばれた。

「グラフィックノベル」には2023年全米図書賞受賞作 “A First Time for Everything”、2020年ニューベリー賞受賞作 ”New Kid” の続編 “School Trip”、ロシアによるウクライナ侵攻とマリウポリの占領をとらえた “83 Days in Mariupol: A War Diary” 等が選ばれている。

ブックリストはSLJのウェブサイトから閲覧できる。

Ref:

(2024.01.07 update)