第66回学校読書調査

【2021-134】

2021年11月10日(水)、全国学校図書館協議会(全国SLA)は、第66回学校読書調査の結果を公表した。全国SLAは毎日新聞社と共同で、全国の小・中・高等学校の児童生徒の読書状況について毎年同調査を行っているが、2020年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となった。2021年の調査結果の一部を以下に紹介する。

第66回調査は、2021年6月第1・2週に全国の小学生(4~6年生)1,994人、中学生(1~3年生)1,971人、高校生(1~3年生)4,902人を対象に実施された。調査項目は毎年定例のものと、年ごとに特設されるものがある。定例の項目として「5月1か月間に読んだ本の冊数」「5月1か月間に読んだ雑誌の冊数」は継続して調査されたが、前回までの定例項目であった「5月1か月間に読んだ本の名まえ」「ふだん読んでいる雑誌名」は中止され、代わりに「今の学年になってから読んだ本の名まえ」が調査された。今回特設されたのは、「本を選ぶ基準」「資料を使った学習」「スマホやタブレットを使った電子書籍の読書」の3項目であった。

5月1か月間の平均読書冊数は、小学生は12.7冊(前回比+1.4冊)、中学生は5.3冊(前回比+0.6冊)、高校生は1.6冊(前回比+0.2冊)となり、前回に引き続き全体的に増加の傾向にある。また、小学生および中学生の平均読書冊数は、過去31年分の調査のうち最高値となった。

5月1か月間に読んだ本が0冊である「不読者」の割合は、小学生は5.5%(前回比-1.3%)、中学生は10.1%(前回比-2.4%)、高校生は49.8%(前回比-5.5%)となり、特に高校生の不読者の割合の減少が顕著であった。また、中学生の不読者の割合は、前回に引き続き、過去31年分の調査のうち最低値となった。

「第66回学校読書調査」全項目の結果と分析は、全国SLAの機関誌『学校図書館』2021年11月号に掲載されている。

Ref:

(2021.12.02 update)