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第1章 つくる

今日は何を食べようかな? 日々の献立も、お店に並ぶ食材も、畑の農作物も、最初からそこにあるわけではありません。誰かが時間や労力をかけて作ったから、食べることができるのです。この章では、食べものを「つくる」ことに着目します。

『うさこちゃんのはたけ』のように種をまいて農作物を収穫したり、『はじめてのおつかい』のように食材を買いに出かけたり、〈こまったさん〉シリーズのようにキッチンで調理をしたり、といったストーリーを通して「つくる」ことで得られる喜びや発見、子どもの憧れの実現などが表現されています。

『おおきなかぶ』A.トルストイ 再話 , 内田莉莎子 訳 , 佐藤忠良 画 福音館書店 1966 Y18-M98-330

おじいさんがかぶを植え、愛情をこめて「あまいあまいかぶになれ おおきなおおきなかぶになれ」と唱えると、かぶはとてつもなく大きく育つ。ロシアのお話。

『うさこちゃんのはたけ』ディック・ブルーナ ぶん・え, まつおかきょうこ やく 福音館書店 2005 Y18-N05-H168

畑でにんじんを育てることにしたうさこちゃん。育て、収穫する喜びを描く。オランダの絵本。

『はじめてのおつかい』筒井頼子 さく, 林明子 え 福音館書店 1977 Y17-5153

牛乳のおつかいを頼まれた5歳のみいちゃんは、転んで足をすりむいたり、お店の人にうまく話しかけられなかったりと困難におちいりながらも奮闘する。子どもの初めての経験に寄り添い、丁寧に描く。

『からすのパンやさん』かこさとし 著 偕成社 1973 Y17-4059

いずみがもりのからすのパンやさんは、4羽の子がらすの活躍で繁盛する。パンがずらりと並ぶ見開きの絵が印象的な作品。

『世界の市場 : おいしい!たのしい!24のまちでお買いもの』マリヤ・バーハレワ 文, アンナ・デスニツカヤ 絵, 岡根谷実里 訳 河出書房新社 2022 Y1-N22-M363

12か国の市場をカラフルなイラストで紹介する。並んだ食材、店構え、現地の言葉や通貨など、市場を通して各国の文化を身近に感じることが出来る。

『まよなかのだいどころ』モーリス・センダック さく, じんぐうてるお やく 冨山房 1982 Y17-8977

ミッキーが真夜中にやってきたのは不思議な台所。食品のパッケージでできた街並みの中、大きなパン職人たちが朝のケーキのためにせっせと働く。米国の絵本。

『しろくまちゃんのほっとけーき』わかやまけん 著 こぐま社 1972 Y17-3895

しろくまちゃんは材料や調理器具をそろえ、ホットケーキ作りに挑戦する。フライパンで生地を焼く「ぽたあん どろどろ ぴちぴちぴち ぷつぷつ」という音をはじめ、オノマトペが調理することの楽しさを伝える。

『11ぴきのねことあほうどり』馬場のぼる 著 こぐま社 1972 Y17-3905

ねこたちが揚げるコロッケ屋は大繁盛するが、やがて売れ残りのコロッケを食べるのに飽き、鳥の丸焼きを食べることを夢見るようになる。

『せかいいちおいしいスープ : あるむかしばなし』マーシャ・ブラウン 文・絵, こみやゆう 訳 岩波書店 2010 Y18-N10-J163

お腹を空かせた兵隊たちは、食べものが手に入らず「石のスープ」を大きな鍋で作り始める。ヨーロッパ各地に似た昔話があり、本作はフランスに伝わる話を元にしている。

『こまったさんのスパゲティ』寺村輝夫 作, 岡本颯子 絵 あかね書房 1982 Y7-9907

物語を楽しむことに加えて、作中の料理を実際に作ることができる人気シリーズの第1作。スパゲティを作っていたこまったさんは不思議な動物たちに出会う。

『台所のメアリー・ポピンズ : おはなしとお料理ノート』P.L.トラヴァース 作, 小宮由, アンダーソン夏代 訳 アノニマ・スタジオ 2014 Y9-N15-L31

前半はポピンズと子どもたちが活躍する物語、後半は前半の物語に登場するレシピ集となっている。20世紀初頭のイギリスの食習慣を知ることができる。

『バムとケロのおいしい絵本 : 絵本のなかのとっておきレシピ集』島田ゆか 監修, 八木佳奈 料理・レシピ制作 文溪堂 2015 Y1-N15-L179

〈バムとケロ〉シリーズに登場する料理のレシピを紹介するクック・ブック。

コラム1:道具

台所の鍋や包丁、食卓のお皿やスプーンなど、食に関する道具は、古くから多くの児童書の題材になってきました。

現在も『まないたにりょうりをあげないこと』や『ひまなこなべ』など、食に関する道具をテーマにした新しい作品が次々と作られています。

世界の児童書で描かれる食事の様子から、その土地の食文化を垣間見ることもできます。日本ではどんぶりや茶碗を手に持って食べますが、それがタブーとされる地域もあります。食に関する道具が、異文化を知るきっかけになるかもしれません。

『まないたにりょうりをあげないこと』シゲタサヤカ 作・絵 講談社 2009 Y17-N09-J988

街で一番人気のレストラン。調理道具である「まないた」が料理を食べてしまったら?

『ひまなこなべ : アイヌのむかしばなし』萱野茂 文, どいかや 絵 あすなろ書房 2016 Y17-N16-L845

熊の神様が踊りの上手な若者の正体を探る。アイヌの家の台所で大切にされている小鍋との関係は?

『小さなスプーンおばさん』アルフ・プリョイセン 作, 大塚勇三 訳, ビョールン・ベルイ 絵 Gakken 1966 Y7-536

体がスプーンくらいの大きさになってしまう〈スプーンおばさん〉シリーズ第1作の邦訳。ノルウェーの作品。

コラム2:アートな食べもの絵本

食べものを、じっと見つめてみたことはありますか?

果物、お寿司、食べ終わった焼き魚の骨―― これらが、実は素晴らしいアート作品に変身するとしたらどうでしょう。身の回りの食べものにあらためて目を向けてみると、その隠れた美しさに気付いて思わず息をのむかもしれません。

ここでは、食べものを題材にした芸術性に富む作品を紹介します。

『おすしがふくをかいにきた』田中達也 作 白泉社 2022 Y17-N22-M1330

お寿司を擬人化し、寿司ネタを服に見立てたユニークな写真絵本。

『フルーツちゃん!』ハミード・トラーブリー 作, ジャアファル・エブラーヒーミー 文, 愛甲恵子 訳 ブルース・インターアクションズ 2006 Y18-N06-H403

ザクロなどの果物や野菜で作られたオブジェに、リズミカルな詩が添えられたイランの写真絵本。

『1999年6月29日』デイヴィッド・ウィーズナー 作, 江国香織 訳 ブックローン出版 1993 Y18-8929

空で野菜を育てる研究をしている女の子。彼女が野菜を空に打ち上げたその翌月、驚くべきことが起こる。米国の絵本。

『お月さんのシャーベット』ペクヒナ 作, 長谷川義史 訳 ブロンズ新社 2021 Y18-N21-M226

暑くて寝苦しい夏の夜。月が溶けてしまう。月のしずくを使ってシャーベットを作ったおばあちゃん。月はどうなってしまうのか。韓国の絵本。

『The dogs' dinner party』Dean & Son [186-?] Y17-B5608

犬たちの晩餐会の様子を描いた英国のしかけ絵本。

「さかなをたべたあとのほね」(『ちいさなかがくのとも』2020年1月号)加藤休ミ 作 福音館書店 Z32-B136

魚をおいしく食べた後に残った骨。魚の種類によって大きさや形も様々。

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