国際連合 “SDG Book Club” のブックリスト(目標12)

【2021-009】

国際連合(UN)は、 “SDG Book Club” として、6歳から12歳の子どもが「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals: SDGs)に親しめるようなブックリストを公開している。ブックリストでは、SDGsとして掲げられる「目標1」(Goal 1)から「目標17」(Goal 17)までが順番にとりあげられ、国連の6つの公用語(アラビア語、中国語、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語)の本が、各国語につき数冊ずつ紹介される。

2019年4月の開始当初は1か月毎に1つの目標に関するブックリストを発表し、2020年9月までに「目標17」(Goal17)までのすべてのリストが発表される予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大という世界的な状況もあってか、発表に遅れが生じている。今回のリストは、10月に発表された「目標11」(Goal11)から約2か月後に発表されたものである。

英語のブックリストに掲載された作品は以下のとおりである。(作者の日本語読みは、判明した場合のみ記載した。)

Goal 12 “Responsible Consumption and Production”(つくる責任 つかう責任:持続可能な消費と生産のパターンを確保する)

“King Leonard’s Teddy”
written and illustrated by Phoebe Swan
子どもの想像力に働きかけ、物を大切にすることや持続可能な社会、再利用について考えさせる。また、使い捨ての文化が環境に及ぼす影響についても伝える。

“What a Waste! Where Does Garbage Go?”
written by Claire Eamer, illustrated by Bambi Edlund
この本では、「ごみはどこにいくの?」という子どもたちの疑問について適切な答えが得られる。楽しい絵とともに学びの要素も十分にあり、本が好きな子どももそうでない子どもも惹きつけるだろう。

“The Curious Garden”(邦訳『ふしぎなガーデン : 知りたがりやの少年と庭』)
written and illustrated by Peter Brown(ピーター・ブラウン)
植物を育てることで得られる喜びが、優しい語り口と美しい絵で力強く描かれている。小さな行動によって自分の町や世界を変えられるのだと、子どもたちを勇気づける。

“Curious Questions & Answers About Saving the Earth”
written by Camilla De la Bedoyere(カミラ・ド・ラ・ベドワイエール), illustrated by Richard Watson(リチャード・ワトソン)
「地球を守る」ためのQ&A形式のノンフィクションの本。質問と答えが挿絵とともに、次々とページを繰りたくなるように配されている。

“Join the No-Plastic Challenge! A First Book of Reducing Waste”
written and illustrated by Scot Ritchie
プラスチックの使用量を減らす上でのアイデアを示す本。子どもが理解しやすい短文で書かれており、シンプルで魅力的な挿絵がテーマを効果的に伝えている。

Ref:

(2021.01.26 update)